学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ D. その他の呼吸器疾患 / Q0350

理由で解く 臨床医学各論

Q0350 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題83
問題
症状とその軽減体位との組合せで誤っているのはどれか。
選択肢
1 うっ血性心不全 ― 起坐位
2 一側性気胸 ― 患側上位の側臥位
3 一側性胸水 ― 健側上位の側臥位
4 腹痛 ― 仰臥位
解答
正解4(腹痛 - 仰臥位)
解説
✗ 1.
うっ血性心不全 ― 起坐位
✗ 正しい。うっ血性心不全では起坐位をとることで下半身への血液貯留が増し、静脈還流量が減少して肺うっ血が軽減する。 起坐呼吸は左心不全に特徴的な症状であり、臥位では呼吸困難が増悪し、座位で軽減する。
✗ 2.
一側性気胸 ― 患側上位の側臥位
✗ 正しい。一側性気胸では患側を上にした側臥位をとることで、健側肺を下方に位置させて重力により十分な換気を確保できる。 患側肺は虚脱しているため、健側肺の換気を優先する体位が適切である。
✗ 3.
一側性胸水 ― 健側上位の側臥位
✗ 正しい。一側性胸水では健側を上にした側臥位をとることで、胸水が患側に貯留したまま健側肺への圧迫を軽減し、換気を確保できる。 健側肺が上方に位置することで胸水による圧迫から解放される。
✓ 4. 誤り
腹痛 ― 仰臥位
腹痛の軽減体位は仰臥位ではなく、側臥位や膝を胸に引き寄せた屈曲位(胎児様姿位)である。 仰臥位では腹壁が伸展して腹腔内の緊張が増し、むしろ疼痛が増悪することがある。 膝を屈曲して腹壁の緊張を緩めることで腹痛が軽減する。
ポイント
  • 腹痛の軽減体位は仰臥位ではなく側臥位や膝屈曲位(腹壁の緊張緩和が目的)である。うっ血性心不全では起坐位、気胸では患側上位、胸水では健側上位の側臥位が適切である。
  • 各疾患における軽減体位の理由(静脈還流の減少、換気の確保、圧迫の軽減、緊張の緩和)を理解しておく。
  • 気胸と胸水では体位の原則が異なる点に注意する。気胸は患側上位(健側で換気)、胸水は健側上位(胸水の圧迫回避)である。
  • 重要用語: 起坐呼吸, 患側上位, 健側上位, 腹壁緊張緩和, 軽減体位 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 正しい軽減体位 理由
うっ血性心不全 起坐位 静脈還流減少により肺うっ血軽減
一側性気胸 患側上位の側臥位 健側肺の換気確保
一側性胸水 健側上位の側臥位 健側肺の圧迫軽減
腹痛 側臥位・膝屈曲位 腹壁の緊張緩和
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題83|症状とその軽減体位との組合せで誤っているのはどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題83|症状とその軽減体位との組合せで誤っているのはどれか。
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