学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ D. その他の呼吸器疾患 / Q0349

理由で解く 臨床医学各論

Q0349 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第5回(1997) 問題69
問題
肺癌と関係ないのはどれか。
選択肢
1 ギラン・バレー症候群
2 ホルネル症候群
3 上大静脈症候群
4 嗄声
解答
正解1(ギラン・バレー症候群)
解説
✓ 1. 誤り
ギラン・バレー症候群
ギラン・バレー症候群は先行感染(カンピロバクターなどの感染)を契機に末梢神経の脱髄をきたす自己免疫性疾患であり、肺癌とは関係がない。 四肢の弛緩性麻痺が上行性に進行する疾患であり、腫瘍に随伴して出現する症候群ではない。 肺癌の随伴症状(傍腫瘍症候群)としてはLambert-Eaton筋無力症候群がみられることがあるが、ギラン・バレー症候群とは異なる。
✗ 2.
ホルネル症候群
✗ 正しい。肺尖部癌(パンコースト腫瘍)が交感神経節に浸潤するとホルネル症候群をきたす。 ホルネル症候群は病側の縮瞳・眼瞼下垂(眼裂狭小)・眼球陥凹・無汗症を特徴とする症候群である。
✗ 3.
上大静脈症候群
✗ 正しい。肺癌が上大静脈を圧迫・浸潤すると上大静脈症候群をきたす。 静脈還流障害により顔面浮腫・頸静脈怒張・上肢の浮腫などの症状が出現する。
✗ 4.
嗄声
✗ 正しい。肺癌が反回神経(特に左反回神経)を圧迫・浸潤すると声帯麻痺をきたし、嗄声(かすれ声)を生じる。 左反回神経は大動脈弓を迂回するため、左肺門部の腫瘍やリンパ節転移で障害されやすい。
ポイント
  • ギラン・バレー症候群は先行感染を契機とする自己免疫性の末梢神経脱髄疾患であり、肺癌とは無関係である。肺癌の随伴症状(傍腫瘍症候群)としてはLambert-Eaton筋無力症候群が出現しうる。
  • 肺癌ではホルネル症候群(交感神経浸潤)、上大静脈症候群(血管圧迫)、嗄声(反回神経浸潤)など、腫瘍の浸潤部位に応じた多彩な症状が出現する。
  • パンコースト腫瘍は肺尖部に発生する肺癌であり、交感神経節浸潤によるホルネル症候群のほか、腕神経叢浸潤による上肢痛を伴うことがある。
  • 重要用語: ギラン・バレー症候群, ホルネル症候群, 上大静脈症候群, 反回神経麻痺, パンコースト腫瘍 を正確に理解しておくこと。
比較表
症候群・症状 肺癌との関係 機序
ギラン・バレー症候群 関係なし 感染後の自己免疫性末梢神経障害
ホルネル症候群 あり 肺尖部癌の交感神経浸潤
上大静脈症候群 あり 腫瘍による上大静脈の圧迫
嗄声 あり 反回神経への浸潤・圧迫
解説画像
鍼灸 第5回(1997) 問題69|肺癌と関係ないのはどれか。 解説図
鍼灸 第5回(1997) 問題69|肺癌と関係ないのはどれか。
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