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理由で解く 臨床医学各論

Q0346 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第29回(2021) 問題61
問題
呼吸器疾患について正しいのはどれか。
選択肢
1 自然気胸は胸痛を伴う。
2 肺線維症は閉塞性換気障害をきたす。
3 気管支喘息による死亡者数は増加している。
4 COPD は安静時の呼吸困難が特徴的である。
解答
正解1(自然気胸は胸痛を伴う。)
解説
✓ 1. 正しい
自然気胸は胸痛を伴う。
自然気胸は肺のブラ・ブレブの破裂により胸腔内に空気が貯留する疾患であり、突然の胸痛を伴う。 安静時に突然出現する病側の胸痛と空咳が特徴であり、発症時刻を覚えているほど急性に発症する。 やせ型の若年男性(10~30歳)に好発し、喫煙はリスク因子である。
✗ 2. 誤り
肺線維症は閉塞性換気障害をきたす。
肺線維症は拘束性換気障害をきたす疾患であり、閉塞性換気障害ではない。 肺胞隔壁(間質)の線維化により肺のコンプライアンスが低下し、肺活量が減少する。 拘束性換気障害では%肺活量の低下が特徴であり、1秒率は保たれる。
✗ 3. 誤り
気管支喘息による死亡者数は増加している。
気管支喘息による死亡者数は吸入ステロイド薬の普及により近年減少傾向にある。 喘息の有症率自体は増加傾向にあるが、死亡者数は減少している点に注意する。 吸入ステロイド薬が長期管理の標準治療となったことが死亡数減少の主因である。
✗ 4. 誤り
COPD は安静時の呼吸困難が特徴的である。
COPDの特徴的症状は労作時呼吸困難であり、安静時の呼吸困難は進行した重症例でみられる。 初期には安静時は無症状であることが多く、階段昇降や坂道歩行時に息切れを自覚する。 安静時呼吸困難が出現するのはCOPD重症例や急性増悪時である。
ポイント
  • 自然気胸は突然の胸痛・空咳・呼吸困難で発症し、やせ型の若年男性に好発する。
  • 肺線維症は拘束性障害、喘息・COPDは閉塞性障害であり、換気障害の分類を正確に区別すること。
  • 気管支喘息の「有症率は増加」だが「死亡者数は減少」という違いを混同しないこと。
  • 重要用語: 自然気胸, 拘束性換気障害, 閉塞性換気障害, 労作時呼吸困難 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 換気障害の種類 主な症状 好発
自然気胸 突然の胸痛・空咳 やせ型若年男性
肺線維症 拘束性 乾性咳嗽・労作時息切れ 中高年
気管支喘息 閉塞性 発作性喘鳴・呼吸困難 小児~若年
COPD 閉塞性 労作時息切れ・慢性咳嗽 高齢喫煙者
解説画像
鍼灸 第29回(2021) 問題61|呼吸器疾患について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第29回(2021) 問題61|呼吸器疾患について正しいのはどれか。
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