学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0316

理由で解く 臨床医学各論

Q0316 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第27回(2019) 問題65
問題
COPDで正しいのはどれか。
選択肢
1 喫煙は関与しない。
2 安静時の呼吸困難が特徴である。
3 肺機能検査では閉塞性障害が特徴である。
4 発作時に気管支狭窄音を伴う。
解答
正解3(肺機能検査では閉塞性障害が特徴である。)
解説
✗ 1. 誤り
喫煙は関与しない。
喫煙はCOPDの最大の危険因子であり、COPD患者の約90%に喫煙歴がある。 「喫煙は関与しない」は明確な誤りであり、COPDの病態を理解する上で最も基本的な知識である。 禁煙はCOPDの進行を抑制する最も重要な介入であり、治療の第一歩である。
✗ 2. 誤り
安静時の呼吸困難が特徴である。
COPDの初期症状は労作時の呼吸困難であり、安静時の呼吸困難は進行した重症例でみられる。 階段昇降時の息切れから始まり、年の単位で緩徐に進行する。 初期は「労作時」であることを強調する問題が繰り返し出題される。
✓ 3. 正しい
肺機能検査では閉塞性障害が特徴である。
COPDの肺機能検査では閉塞性換気障害が特徴であり、1秒率(FEV1/FVC)70%未満が診断基準となる。 気道の慢性炎症により気流制限が生じ、呼気時に空気が十分に排出できなくなる。 1秒量の低下と残気率の増加も特徴的な所見である。 気管支拡張薬投与後も1秒率が70%未満であることがCOPDの確定診断に重要である。
✗ 4. 誤り
発作時に気管支狭窄音を伴う。
「発作時に気管支狭窄音(喘鳴)を伴う」という表現は気管支喘息の特徴である。 COPDでも喘鳴がみられることはあるが、発作性に出現するのは喘息の特徴であり、COPDの主たる特徴ではない。 COPDの気流制限は非可逆的で持続的であるのに対し、喘息は可逆的で発作的である。
ポイント
  • COPDの肺機能検査では閉塞性換気障害(1秒率70%未満)が特徴である。喫煙が最大の危険因子であり、初期は労作時呼吸困難が特徴である。
  • COPDと気管支喘息の鑑別として、COPDは持続性・非可逆的な気流制限、喘息は発作性・可逆性の気道狭窄という違いがある。
  • COPDの診断は気管支拡張薬投与後のスパイロメトリーで1秒率70%未満を確認することが基準である。
  • 重要用語: COPD, 閉塞性換気障害, 1秒率70%未満, 持続性気流制限 を正確に理解しておくこと。
比較表
特徴 COPD 気管支喘息
気流制限 持続性・非可逆的 発作性・可逆的
主な原因 喫煙 アレルゲン(I型アレルギー)
好発年齢 中高年(40歳以上) 小児~成人
症状の出方 労作時に持続的 発作性(夜間に多い)
喘鳴 持続的(軽度) 発作時に著明
解説画像
鍼灸 第27回(2019) 問題65|COPDで正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第27回(2019) 問題65|COPDで正しいのはどれか。
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