学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0314

理由で解く 臨床医学各論

Q0314 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第25回(2017) 問題64
問題
成人の気管支喘息について正しいのはどれか。
選択肢
1 患者数は減少傾向にある。
2 症状は昼間に起こりやすい。
3 治療は吸入ステロイド薬が中心である。
4 治癒率は 50%である。
解答
正解3(治療は吸入ステロイド薬が中心である。)
解説
✗ 1. 誤り
患者数は減少傾向にある。
気管支喘息の患者数は近年増加傾向にあり、減少傾向ではない。 都市化やアレルゲンの増加(ダニ、ハウスダスト、大気汚染)が関与していると考えられている。 日本では成人の有症率は約10%に達するとされ、重要な健康問題である。
✗ 2. 誤り
症状は昼間に起こりやすい。
喘息症状は夜間から早朝にかけて起こりやすく、昼間に起こりやすいわけではない。 深夜から明け方に副交感神経が優位となり、気道収縮が増強するためである。 この出題パターンは非常に頻出であり、確実に否定できるようにしておく。
✓ 3. 正しい
治療は吸入ステロイド薬が中心である。
成人の気管支喘息の長期管理において、吸入ステロイド薬が治療の中心薬である。 気道の慢性炎症を持続的に抑制し、発作の頻度と重症度を軽減する。 長時間作用型β2刺激吸入薬(LABA)やロイコトリエン拮抗薬との併用も行われる。 吸入療法は全身性の副作用が少なく、長期使用に適している。
✗ 4. 誤り
治癒率は 50%である。
気管支喘息は完全治癒が困難な慢性疾患であり、治癒率50%というデータは存在しない。 コントロールする疾患であり、自己判断で治療を中止することは重篤な発作や喘息死の原因となる。 気道リモデリングにより不可逆的な気道構造の変化が生じるため、早期からの抗炎症治療が重要である。
ポイント
  • 成人の気管支喘息では吸入ステロイド薬が長期管理の中心薬であり、気道の慢性炎症を抑制して発作を予防する。毎日の継続使用が重要。
  • 「患者数は増加傾向」「症状は夜間に多い」「完全治癒は困難」という3点は誤り選択肢として繰り返し出題される頻出パターンである。
  • 気道リモデリングとは、慢性炎症により気道壁が肥厚・線維化し、不可逆的な構造変化が生じる現象であり、早期治療の根拠となる。
  • 重要用語: 吸入ステロイド薬, 長期管理, 気道リモデリング, コントロールする疾患 を正確に理解しておくこと。
比較表
気管支喘息の頻出ポイント 正しい内容 誤りの選択肢パターン
患者数 増加傾向 減少傾向
発作の時間帯 夜間~早朝 昼間
治療の中心 吸入ステロイド薬 -
治癒 完全治癒困難(コントロール) 治癒率50%
解説画像
鍼灸 第25回(2017) 問題64|成人の気管支喘息について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第25回(2017) 問題64|成人の気管支喘息について正しいのはどれか。
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