学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0299

理由で解く 臨床医学各論

Q0299 呼吸器疾患

出典:鍼灸 第14回(2006) 問題69
問題
慢性気管支炎について正しい記述はどれか。
選択肢
1 拘束性呼吸器疾患である。
2 若年者に多い。
3 喫煙が発病の原因となる。
4 乾性の外咳嗽を認める。
解答
正解3(喫煙が発病の原因となる。)
解説
✗ 1. 誤り
拘束性呼吸器疾患である。
慢性気管支炎はCOPD(慢性閉塞性肺疾患)の一型であり、閉塞性呼吸器疾患に分類される。 肺機能検査では1秒率の低下(閉塞性障害)を示し、拘束性呼吸器疾患(肺線維症など)ではない。 気道分泌増加と気管支壁の肥厚により気流制限が生じるのが病態の本質である。
✗ 2. 誤り
若年者に多い。
慢性気管支炎は中年以降の喫煙者に多く、若年者に多い疾患ではない。 喫煙歴の長い男性に好発し、長期間の気道刺激が発症の基盤となる。 若年者に好発する閉塞性疾患としては気管支喘息(特にアトピー型)が挙げられる。
✓ 3. 正しい
喫煙が発病の原因となる。
慢性気管支炎の最大の原因は喫煙であり、喫煙による気道への慢性的な刺激が気管支分泌の増加と慢性炎症を引き起こす。 慢性気管支炎患者のほとんどが喫煙者であり、禁煙が最も重要な治療法とされる。 禁煙により、以後の肺機能低下率は非喫煙者と同程度の加齢変化にまで軽減することが知られている。
✗ 4. 誤り
乾性の外咳嗽を認める。
慢性気管支炎では気管支粘膜の分泌亢進により痰を伴う湿性咳嗽がみられる。 膿性(黄緑色)痰が中心であり、乾性咳嗽(痰を伴わない咳嗽)ではない。 乾性咳嗽が主体となる疾患はマイコプラズマ肺炎や咳喘息である。
ポイント
  • 慢性気管支炎は喫煙が最大の発症原因であり、閉塞性呼吸器疾患に分類され、中年以降に好発し、湿性咳嗽が主症状である。
  • 慢性気管支炎と肺気腫を合わせてCOPDと呼び、禁煙が最も有効かつ重要な治療法である。
  • 慢性気管支炎は症状による診断名(2年以上、年3か月以上の咳嗽・喀痰)、肺気腫は形態学的な診断名(気腔の不可逆的拡大)である。
  • 重要用語: 慢性気管支炎, 喫煙, 閉塞性呼吸器疾患, 湿性咳嗽, COPD を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 慢性気管支炎 肺気腫
診断の根拠 症状による定義(咳嗽・喀痰の持続) 形態学的定義(気腔の拡大)
好発年齢 中年以降 中年以降
最大のリスク因子 喫煙 喫煙
主症状 湿性咳嗽・膿性喀痰 労作時呼吸困難
体型 肥満傾向(blue bloater) やせ型(pink puffer)
解説画像
鍼灸 第14回(2006) 問題69|慢性気管支炎について正しい記述はどれか。 解説図
鍼灸 第14回(2006) 問題69|慢性気管支炎について正しい記述はどれか。
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