学習トップ理由で解く 臨床医学各論第4章 ▸ B. 閉塞性呼吸器疾患 / Q0294

理由で解く 臨床医学各論

Q0294 呼吸器疾患

出典:あマ指 第12回(2004) 問題92
問題
慢性気管支炎の主症状はどれか。
選択肢
1 嗄声
2 喀痰
3 胸痛
4 高熱
解答
正解2(喀痰)
解説
✗ 1. 誤り
嗄声
嗄声(させい)は声のかすれであり、喉頭の疾患(喉頭癌、喉頭炎)や反回神経麻痺でみられる症状である。 慢性気管支炎では喉頭レベルの障害は通常生じないため、嗄声は主症状に含まれない。 反回神経麻痺は大動脈瘤や肺癌(特に左肺尖部)の圧迫で生じることがある。
✓ 2. 正しい
喀痰
慢性気管支炎の主症状は咳嗽と喀痰であり、特に膿性(黄緑色)痰を伴う湿性咳嗽が中心となる。 喫煙による気道分泌の増加が基盤にあり、痰がからんで息苦しさを自覚することも多い。 定義上「2年以上にわたり、年に3か月以上咳嗽・喀痰が持続する状態」とされ、喀痰量も多く気道感染を合併するとさらに増加する。
✗ 3. 誤り
胸痛
胸痛は胸膜炎、虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)、気胸などでみられる症状である。 慢性気管支炎では胸膜面への炎症波及がない限り、胸痛は通常認めない。 胸痛を主訴とする場合は他疾患を積極的に鑑別する必要がある。
✗ 4. 誤り
高熱
高熱は急性感染症でみられる症状であり、慢性気管支炎では通常高熱を伴わない。 急性増悪時に細菌感染を合併して発熱を認めることはあるが、慢性気管支炎の主症状とはいえない。 高熱を伴う呼吸器症状では肺炎やインフルエンザを考える。
ポイント
  • 慢性気管支炎の定義は「2年以上にわたり、年に3か月以上の咳嗽・喀痰が持続する状態」であり、症状による診断名である。
  • 喫煙者がほとんどであり、禁煙が最も重要な治療である。進行すると肺気腫と混在し、COPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断される。
  • 慢性気管支炎の喀痰は膿性(黄緑色)の湿性痰が特徴であり、乾性咳嗽が主体の咳喘息やマイコプラズマ肺炎とは異なる。
  • 重要用語: 慢性気管支炎, 咳嗽・喀痰, 2年以上・年3か月以上, COPD を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 主症状 喀痰の特徴
慢性気管支炎 湿性咳嗽・膿性喀痰 膿性(黄緑色)、量が多い
気管支喘息 発作性呼吸困難・喘鳴 粘稠、透明~白色
肺気腫 労作時呼吸困難 少量~なし
肺結核 咳嗽・血痰・盗汗 血痰を伴うことがある
解説画像
あマ指 第12回(2004) 問題92|慢性気管支炎の主症状はどれか。 解説図
あマ指 第12回(2004) 問題92|慢性気管支炎の主症状はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 臨床医学各論
App Store入手