学習トップ理由で解く 臨床医学各論第3章 ▸ A. 肝臓疾患 / Q0225

理由で解く 臨床医学各論

Q0225 肝・胆・膵疾患

出典:あマ指 第16回(2008) 問題76
問題
低蛋白血症がみられるのはどれか。
選択肢
1 甲状腺機能低下症
2 多発性骨髄腫
3 肝硬変
4 クインケ浮腫
解答
正解3(肝硬変)
解説
✗ 1. 誤り
甲状腺機能低下症
甲状腺機能低下症の浮腫は粘液水腫であり、ムコ多糖類の皮下沈着が原因である。 低蛋白血症が主因の浮腫ではなく、圧痕を残さない非圧痕性浮腫が特徴である。
✗ 2. 誤り
多発性骨髄腫
多発性骨髄腫では形質細胞がM蛋白(異常免疫グロブリン)を大量に産生する。 そのため血清総蛋白はむしろ高値となり、低蛋白血症にはならない。
✓ 3. 正しい
肝硬変
肝硬変では肝臓の線維化により肝細胞の機能が低下し、アルブミン合成能が著しく低下する。 その結果、低アルブミン血症(低蛋白血症)をきたし、血漿膠質浸透圧が低下して浮腫や腹水が生じる。 さらに門脈圧亢進も加わり、腹水貯留が促進される。
✗ 4. 誤り
クインケ浮腫
クインケ浮腫(血管性浮腫)はヒスタミンやブラジキニンによる血管透過性亢進が原因である。 眼瞼・口唇などに限局する急性の浮腫であり、低蛋白血症とは無関係である。
ポイント
  • 低蛋白血症(低アルブミン血症)の主な原因は、肝硬変(合成低下)、ネフローゼ症候群(尿中喪失)、蛋白漏出性胃腸症(消化管からの喪失)などである。甲状腺機能低下症の粘液水腫は低蛋白血症によるものではない点に注意。
  • 重要用語: 低蛋白血症, 肝硬変, アルブミン合成能低下 を正確に理解しておくこと。
比較表
原因 代表疾患 機序
合成低下 肝硬変 肝細胞障害→アルブミン合成低下
尿中喪失 ネフローゼ症候群 糸球体障害→大量蛋白尿
消化管喪失 蛋白漏出性胃腸症 リンパ管障害→消化管へ蛋白漏出
解説画像
あマ指 第16回(2008) 問題76|低蛋白血症がみられるのはどれか。 解説図
あマ指 第16回(2008) 問題76|低蛋白血症がみられるのはどれか。
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