学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0169

理由で解く 臨床医学各論

Q0169 消化管疾患

出典:あマ指 第3回(1995) 問題85
問題
急性虫垂炎について正しい記述はどれか。
選択肢
1 化膿性炎症である。
2 バビンスキー反射が陽性となる。
3 副腎皮質ホルモンが極めて有効である。
4 赤血球増多を伴う。
解答
正解1(化膿性炎症である。)
解説
✓ 1. 正しい
化膿性炎症である。
急性虫垂炎は虫垂の化膿性炎症である。 虫垂内腔が糞石などにより閉塞し、腸内細菌の増殖により化膿性の炎症が進展する。 症状は心窩部痛に始まり右下腹部(マックバーネー点)に移動する疼痛、発熱、白血球増多がみられる。 進行すると穿孔し腹膜炎を起こすため、早期の外科的治療が重要である。
✗ 2. 誤り
バビンスキー反射が陽性となる。
バビンスキー反射は上位運動ニューロン(錐体路)障害の神経学的所見である。 足底を刺激すると母趾が背屈する病的反射であり、急性虫垂炎とは全く無関係である。
✗ 3. 誤り
副腎皮質ホルモンが極めて有効である。
副腎皮質ホルモン(ステロイド)は免疫抑制作用・抗炎症作用があるが、化膿性炎症には不適切である。 ステロイドは感染防御能を低下させるため、細菌感染症である虫垂炎では症状を悪化させる危険がある。
✗ 4. 誤り
赤血球増多を伴う。
急性虫垂炎では炎症に伴い白血球増多(特に好中球増加)がみられる。 赤血球増多は多血症(真性赤血球増加症など)の所見であり、虫垂炎ではみられない。
ポイント
  • 急性虫垂炎は化膿性炎症であり、虫垂内腔の閉塞と細菌感染が原因である
  • 心窩部痛→右下腹部痛(マックバーネー点)への移動、発熱、白血球増多が典型的所見
  • 副腎皮質ホルモン(ステロイド)は感染症を悪化させるため化膿性炎症には不適切であり、この点がクッシング症候群などの副腎疾患との関連知識として出題される
  • 血液所見では白血球増多であり、赤血球増多ではない点に注意
  • 重要用語: 急性虫垂炎, 化膿性炎症, マックバーネー点, 白血球増多, ブルンベルグ徴候 を正確に理解しておくこと。
比較表
急性虫垂炎の特徴 内容
病態 虫垂内腔閉塞→細菌増殖→化膿性炎症
初発症状 心窩部痛(内臓痛)
典型的疼痛部位 右下腹部(マックバーネー点)
圧痛点 マックバーネー点・ランツ点
特徴的所見 ブルンベルグ徴候(反跳痛)・ロブジング徴候
血液所見 白血球増多(好中球増加)・CRP上昇
治療 外科手術(虫垂切除術)
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題85|急性虫垂炎について正しい記述はどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題85|急性虫垂炎について正しい記述はどれか。
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