学習トップ理由で解く 臨床医学各論第6章 ▸ B. 甲状腺疾患 / Q0456

理由で解く 臨床医学各論

Q0456 内分泌疾患

出典:あマ指 第3回(1995) 問題84
問題
バセドウ病の症状として誤っているのはどれか。
選択肢
1 頻脈
2 発汗
3 体重増加
4 眼球突出
解答
正解3(体重増加)
解説
✗ 1.
頻脈
✗ 正しい。バセドウ病では甲状腺ホルモン過剰により交感神経系が興奮し、心拍数増加・心収縮力増強が起こり、安静時でも頻脈(脈拍数増加)がみられる。不整脈(心房細動)を合併することもあり、高齢者では心房細動が初発症状となる場合がある。
✗ 2.
発汗
✗ 正しい。代謝亢進により基礎代謝が上昇し産熱が増加するため、暑がり・発汗過多がみられる。発汗は全身性で著しく増加し、手掌の湿潤を伴う。皮膚は温かく湿っている。
✓ 3. 誤り
体重増加
バセドウ病では甲状腺ホルモンの過剰分泌により代謝が亢進するため、食欲亢進にもかかわらず体重は減少する。「体重増加」は甲状腺機能低下症(粘液水腫など)の症状であり、バセドウ病とは逆方向の変化である。甲状腺機能亢進と低下で体重変化が逆になることを理解する。
✗ 4.
眼球突出
✗ 正しい。眼球突出はバセドウ病の三主徴(メルセブルグの三徴:びまん性甲状腺腫・眼球突出・頻脈)の一つである。抗TSH受容体抗体により眼窩内組織(外眼筋・脂肪組織)の炎症・浮腫・肥大が生じ、眼球が前方に突出する。
ポイント
  • バセドウ病は甲状腺機能亢進症の代表的疾患で、TSH受容体に対する自己抗体が原因の自己免疫疾患である
  • 代謝亢進症状: 体重減少、発汗過多、暑がり、手指振戦、下痢、食欲亢進
  • 交感神経興奮症状: 頻脈、動悸、精神不安定、不眠
  • 重要用語: 体重減少, 代謝亢進, メルセブルグの三徴, 抗TSH受容体抗体 を正確に理解しておくこと。
比較表
症状 バセドウ病(亢進) 粘液水腫(低下)
体重 減少 増加
発汗 増加 減少(皮膚乾燥)
脈拍 頻脈 徐脈
活動性 亢進 低下
腸管運動 亢進(下痢) 低下(便秘)
解説画像
あマ指 第3回(1995) 問題84|バセドウ病の症状として誤っているのはどれか。 解説図
あマ指 第3回(1995) 問題84|バセドウ病の症状として誤っているのはどれか。
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