学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ D. 腸疾患 / Q0137

理由で解く 臨床医学各論

Q0137 消化管疾患

出典:あマ指 第29回(2021) 問題60
問題
大腸癌について正しいのはどれか。
選択肢
1 大部分は扁平上皮癌である。
2 我が国では近年増加傾向にある。
3 腫瘍マーカーとして血清AFPを用いる。
4 ヘリコバクター・ピロリが関与している。
解答
正解2(我が国では近年増加傾向にある。)
解説
✗ 1. 誤り
大部分は扁平上皮癌である。
大腸癌の大部分は腺癌であり、扁平上皮癌ではない。大腸粘膜は腺上皮(円柱上皮)で構成されているため腺癌が発生する。扁平上皮癌は食道癌や子宮頸癌で多い組織型である。
✓ 2. 正しい
我が国では近年増加傾向にある。
大腸癌はわが国において近年増加傾向にある。高脂肪食・低繊維食の食習慣が危険因子とされ、女性では悪性腫瘍の死因第1位、男性では第4位を占めている。食生活の欧米化が大きく関与している。
✗ 3. 誤り
腫瘍マーカーとして血清AFPを用いる。
大腸癌の腫瘍マーカーは血清CEAであり、AFPではない。AFP(アルファフェトプロテイン)は肝細胞癌の腫瘍マーカーであり、大腸癌には用いない。ただしCEAも早期診断には役立たず、進行度の評価や術後フォローに用いられる。
✗ 4. 誤り
ヘリコバクター・ピロリが関与している。
ヘリコバクター・ピロリ感染が関与するのは胃癌・胃潰瘍であり、大腸癌とは関連がない。大腸癌の成因としては「癌遺伝子の関与」「高脂肪食、低繊維食」「胆嚢切除後」「炎症性腸疾患」「腺腫性ポリープの癌化」などがある。
ポイント
  • 大腸癌の危険因子:高脂肪食、低繊維食、胆嚢切除後、炎症性腸疾患の長期罹患、腺腫性ポリープ
  • 重要用語: 大腸癌, 腺癌, CEA, 増加傾向, 食生活の欧米化 を正確に理解しておくこと。
比較表
癌の種類 組織型 腫瘍マーカー 関連病原体
大腸癌 腺癌 CEA なし
胃癌 腺癌 CEA, CA19-9 ピロリ菌
食道癌 扁平上皮癌 SCC なし
肝細胞癌 肝細胞癌 AFP HBV, HCV
解説画像
あマ指 第29回(2021) 問題60|大腸癌について正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第29回(2021) 問題60|大腸癌について正しいのはどれか。
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