学習トップ理由で解く 臨床医学各論第2章 ▸ C. 胃・十二指腸疾患 / Q0126

理由で解く 臨床医学各論

Q0126 消化管疾患

出典:鍼灸 第7回(1999) 問題74
問題
胃切除後症候群の症状でないのはどれか。
選択肢
1 冷や汗
2 腹痛
3 下痢
4 嚥下障害
解答
正解4(嚥下障害)
解説
✗ 1.
冷や汗
✗ 正しい。冷汗は早期ダンピング症候群の代表的な自律神経症状である。食物が急速に小腸へ流入すると浸透圧の急激な変化が起こり、循環血漿量が減少して自律神経反射が生じる。その結果、冷汗・動悸・脱力感・めまいなどが出現する。
✗ 2.
腹痛
✗ 正しい。腹痛は胃切除後症候群の消化器症状として出現する。胃の貯留機能が喪失したために食物が一気に小腸に流入し、腸管の急激な伸展と蠕動亢進によって腹痛が生じる。「悪心、冷汗、動悸、脱力感、腹痛、下痢」が早期ダンピング症候群の症状に分類されている。
✗ 3.
下痢
✗ 正しい。下痢は胃切除後症候群でみられる症状である。浸透圧の高い食物が急速に小腸に流入すると、浸透圧差により水分が腸管内に引き寄せられ、腸管蠕動が亢進して下痢が出現する。
✓ 4. 誤り
嚥下障害
嚥下障害は胃切除後症候群の症状ではない。嚥下障害は食道の器質的・機能的障害によって食物を飲み込めない状態であり、食道癌による狭窄や食道アカラシアなどでみられる。胃切除術は胃を対象とした手術であり、食道の嚥下機能には影響しないため、嚥下障害は生じない。
ポイント
  • ダンピング症候群は早期型と後期型に分けられる
  • 早期型:食後30分以内に出現、冷汗・動悸・腹痛・下痢・脱力感
  • 後期型:食後2〜3時間に出現、反応性低血糖症状(冷汗・脱力感・手指振戦)
  • 重要用語: ダンピング症候群, 早期型, 後期型, 反応性低血糖, 嚥下障害 を正確に理解しておくこと。
比較表
項目 早期ダンピング 後期ダンピング
発症時期 食後30分以内 食後2〜3時間
機序 食物急速流入 → 浸透圧変化 急速糖吸収 → インスリン過分泌 → 反応性低血糖
主症状 冷汗、動悸、腹痛、下痢 低血糖症状(冷汗、脱力感)
対策 少量頻回食、低脂肪食 少量頻回食、糖分補給
解説画像
鍼灸 第7回(1999) 問題74|胃切除後症候群の症状でないのはどれか。 解説図
鍼灸 第7回(1999) 問題74|胃切除後症候群の症状でないのはどれか。
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