学習トップ理由で解く 臨床医学各論第1章 ▸ B. 細菌感染症 / Q0020

理由で解く 臨床医学各論

Q0020 感染症

出典:鍼灸 第9回(2001) 問題88
問題
感染が原因でない疾患はどれか。
選択肢
1 化膿性骨髄炎
2 大動脈炎症候群
3 ひょう疽
4 よう
解答
正解2(大動脈炎症候群)
解説
✗ 1.
化膿性骨髄炎
✗ 正しい。化膿性骨髄炎は主に黄色ブドウ球菌の血行性感染により骨に炎症を起こす細菌感染症であり、感染が原因の疾患である。小児では長管骨の骨幹端に好発し、発熱・局所の疼痛・腫脹を呈する。血行性感染が最も多いが、外傷や手術後の直接感染もある。
✓ 2. 誤り
大動脈炎症候群
大動脈炎症候群(高安動脈炎)は大動脈やその主要分枝に炎症を起こす原因不明の血管炎であり、感染が原因ではない。自己免疫機序が推定されており、若年女性に好発する。大動脈弁閉鎖不全症や大動脈瘤、虚血症状(めまい、失神、視力障害など)を呈する。指定難病である。
✗ 3.
ひょう疽
✗ 正しい。ひょう疽(瘭疽)は指先の爪周囲の化膿性細菌感染症であり、感染が原因の疾患である。黄色ブドウ球菌が小外傷から侵入し、爪周囲に発赤・腫脹・激しい疼痛・膿瘍形成を起こす急性炎症である。
✗ 4.
よう
✗ 正しい。よう(癰)は隣接する複数の毛嚢に細菌感染が波及した化膿性炎症であり、感染が原因の疾患である。黄色ブドウ球菌による感染で、せつ(癤)が集簇して深部に及んだ重症型である。発赤・腫脹・疼痛が強く、全身症状を伴うことが多い。
ポイント
  • 大動脈炎症候群(高安動脈炎)は自己免疫性の血管炎で、感染が原因ではない
  • 化膿性骨髄炎・ひょう疽・癰はいずれも黄色ブドウ球菌による細菌感染症
  • 大動脈炎症候群は若年女性に好発し、大動脈とその分枝の炎症・狭窄を起こす
  • 感染症と自己免疫疾患の鑑別が重要
  • 重要用語: 大動脈炎症候群、自己免疫疾患、化膿性骨髄炎 を正確に理解しておくこと。
比較表
疾患 原因 病変部位 特徴
化膿性骨髄炎 黄色ブドウ球菌(感染) 血行性感染、小児に多い
大動脈炎症候群 自己免疫(非感染) 大動脈・分枝 若年女性、脈なし病
ひょう疽 黄色ブドウ球菌(感染) 指先爪周囲 急性、激しい疼痛
よう(癰) 黄色ブドウ球菌(感染) 複数毛包 せつの集簇、深部感染
解説画像
鍼灸 第9回(2001) 問題88|感染が原因でない疾患はどれか。 解説図
鍼灸 第9回(2001) 問題88|感染が原因でない疾患はどれか。
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