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理由で解く 理学療法士

QP61P016 理学療法評価学

出典:第61回理学療法士国家試験(2026)午後 問16
問題
65歳の女性。50歳代後半から振戦や歩行障害が生じ、Parkinson病と診断された。L-dopa服用により症状が改善し日常生活を送れていたが、最近薬の効用時間が短縮し、症状悪化が生じている。この患者に起きている症状はどれか。
選択肢
1 Cushing現象
2 On-off現象
3 Pusher現象
4 Raynaud現象
5 Wearing-off現象
解答
正解5(Wearing-off現象)
解説

L-dopa長期使用で1回の薬効時間が短縮し、次の内服前に効果が切れて症状が悪化するのがwearing-off現象。

Parkinson病でL-dopaを長期使用すると、線条体のドパミン貯蔵能低下により薬効が血中濃度に依存するようになり、1回の服用でカバーできる時間が短くなる。その結果、次の服薬前に薬効が切れて症状が再燃する現象をwearing-off(ウェアリング・オフ)と呼ぶ。本例の『薬の効用時間が短縮し症状悪化』はこれに合致する。一方on-off現象は血中濃度と無関係にスイッチのように症状が急変する現象で、服薬時間とは連動しない点が異なる。

✗ 1. 誤り
Cushing現象
頭蓋内圧亢進時の血圧上昇・徐脈で、Parkinson病の薬効変動とは無関係
✗ 2. 誤り
On-off現象
血中濃度と無関係に症状が突然変動する現象で、効用時間短縮とは機序が異なる
✗ 3. 誤り
Pusher現象
脳卒中でみられる非麻痺側への押し付けで、本病態と無関係
✗ 4. 誤り
Raynaud現象
寒冷などで指先の血管が発作的に収縮する現象で無関係
✓ 5. 正しい
Wearing-off現象
L-dopaの薬効時間が短縮し次の服薬前に症状が悪化する
ポイント
  • wearing-off=薬効時間の短縮で服薬前に効果減弱
  • on-off=血中濃度と無関係な突然の症状スイッチ
  • いずれもL-dopa長期使用に伴う運動合併症
比較表
L-dopa長期使用に伴う運動合併症
現象特徴
wearing-off薬効時間が短縮し次回服薬前に症状再燃(濃度依存)
on-off血中濃度と無関係に症状が突然変動
ジスキネジア薬効ピーク時などに生じる不随意運動
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