学習トップ / 理由で解く 理学療法士 / 第12章 ▸ 実地 / QP61A013
理由で解く 理学療法士
頭痛・顔面紅潮・発汗・著明な高血圧はT6より上位の脊髄損傷で起こる自律神経過反射。誘因の多くは膀胱・直腸の充満で、原因除去(導尿・排便確認)と座位保持が対応の要点。
第6頸髄損傷(AIS A:完全麻痺)で頭痛・顔面紅潮・発汗を伴う突然の高血圧(220/100mmHg)は自律神経過反射(autonomic dysreflexia)である。損傷レベル以下からの侵害刺激(膀胱充満・尿路閉塞、便秘・直腸拡張、褥瘡、きつい衣類など)が交感神経を過剰に興奮させ、損傷レベル以下で血管収縮・高血圧を生じる。これを頸動脈洞・大動脈弓が感知して迷走神経を介し徐脈(頻脈ではない)となるが、損傷レベル以下では代償性の血管拡張が起こらず高血圧が持続する。放置すれば脳出血・痙攣・網膜出血など重篤な合併症を招く緊急事態である。対応はまず頭部を挙上(起座位)して血圧を下げつつ、最も頻度の高い誘因である膀胱・直腸の充満を除くため排尿・排便状況の確認と原因除去を行う。臥位は血圧をさらに上げるため不適切。T6以下(腰髄損傷など)では起こりにくい。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 好発レベル | T6より上位の脊髄損傷 |
| 主症状 | 発作性高血圧・頭痛・顔面紅潮・発汗・徐脈 |
| 主な誘因 | 膀胱充満/尿路閉塞・便秘・褥瘡・締め付け |
| 初期対応 | 頭部挙上(起座)・誘因除去(導尿等) |
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