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理由で解く 理学療法士

QP60P016 理学療法評価学

出典:第60回理学療法士国家試験(2025)午後 問16
問題
75歳の男性。糖尿病性腎症のため維持血液透析中。この患者の運動耐容能を評価する検査はどれか。
選択肢
1 CAVI
2 HOMA-R
3 HRV〈Heart Rate Viability〉
4 足関節上腕血圧比〈ABI〉
5 心肺運動負荷試験〈CPX〉
解答
正解5(心肺運動負荷試験〈CPX〉)
解説

運動耐容能(全身持久力)を最も直接的に評価するのは心肺運動負荷試験(CPX)で、最高酸素摂取量やATが得られる。

運動耐容能とは全身持久力=運動をどれだけ継続できるかを示す指標で、その客観的評価には呼気ガス分析を伴う心肺運動負荷試験(CPX)が標準となる。CPXでは漸増負荷中の酸素摂取量を測定し、最高酸素摂取量(peak VO2)や嫌気性代謝閾値(AT)を算出でき、これらが運動耐容能・運動処方の指標になる。他の選択肢は動脈硬化・インスリン抵抗性・自律神経機能・末梢循環など別の側面の評価であり、運動耐容能そのものは測れない。

✗ 1. 誤り
CAVI
CAVI(心臓足首血管指数):血圧に依存しない動脈スティフネス(動脈硬化度)の指標で、運動耐容能は評価しない
✗ 2. 誤り
HOMA-R
空腹時血糖とインスリンから求めるインスリン抵抗性の指標。運動耐容能とは無関係
✗ 3. 誤り
HRV〈Heart Rate Viability〉
HRV(心拍変動):自律神経(交感・副交感)バランスの評価指標で、運動耐容能そのものは測れない
✗ 4. 誤り
足関節上腕血圧比〈ABI〉
ABI(足関節上腕血圧比):下肢の末梢動脈疾患(狭窄)のスクリーニング指標。運動耐容能は評価しない
✓ 5. 正しい
心肺運動負荷試験〈CPX〉
CPX(心肺運動負荷試験):peak VO2・ATを測定し運動耐容能を直接評価。運動処方の基礎にもなる
ポイント
  • 運動耐容能=全身持久力→CPXで評価
  • CPXでpeak VO2・AT(嫌気性代謝閾値)を算出
  • ATは安全な有酸素運動処方の指標
比較表
各検査が評価する対象
検査評価対象
CPX運動耐容能(peak VO2・AT)
CAVI動脈硬化度(血管スティフネス)
HOMA-Rインスリン抵抗性
HRV自律神経機能
ABI末梢動脈疾患(下肢虚血)
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