学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP60A096

理由で解く 理学療法士

QP60A096 臨床医学大要

出典:第60回理学療法士国家試験(2025)午前 問96
問題
アルコール離脱症状の後遺症はどれか。
選択肢
1 Kleine‐Levin症候群
2 Korsakoff症候群
3 Lennox‐Gastaut症候群
4 Rett症候群
5 悪性症候群
解答
正解2(Korsakoff症候群)
解説

慢性アルコール多飲によるビタミンB1(チアミン)欠乏を背景に、Wernicke脳症を経てKorsakoff症候群(健忘・作話を主徴とする慢性の器質性健忘症候群)が後遺症として残る。

慢性のアルコール多飲では栄養障害によるビタミンB1欠乏が生じ、急性期にはWernicke脳症(意識障害・眼球運動障害・失調)を来す。適切な治療が遅れると不可逆的なKorsakoff症候群へ移行し、前向性・逆向性健忘、作話、見当識障害を特徴とする慢性の器質性健忘症候群が後遺症として残る。したがって答えは2。他は睡眠障害・小児てんかん性脳症・神経発達症・薬剤性の症候群であり、アルコール離脱の後遺症ではない。

✗ 1. 誤り
Kleine‐Levin症候群
反復性過眠を特徴とする睡眠障害で無関係
✓ 2. 正しい
Korsakoff症候群
ビタミンB1欠乏を背景とし、健忘・作話を主徴とする慢性の器質性健忘症候群でアルコールの後遺症
✗ 3. 誤り
Lennox‐Gastaut症候群
小児の難治性てんかん性脳症で無関係
✗ 4. 誤り
Rett症候群
主に女児に生じる神経発達症でMECP2遺伝子異常が関与、無関係
✗ 5. 誤り
悪性症候群
抗精神病薬などによる高熱・筋強剛・自律神経症状の副作用で無関係
ポイント
  • 慢性アルコール→ビタミンB1欠乏→Wernicke脳症→Korsakoff症候群
  • Korsakoff=健忘・作話・見当識障害の慢性健忘症候群
  • 早期のチアミン投与で移行を予防
比較表
Wernicke脳症とKorsakoff症候群
項目Wernicke脳症Korsakoff症候群
時期急性慢性(後遺症)
主徴意識障害・眼筋麻痺・失調健忘・作話
原因ビタミンB1欠乏ビタミンB1欠乏
可逆性早期治療で可逆多くは不可逆
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