学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP60A019

理由で解く 理学療法士

QP60A019 理学療法評価学

出典:第60回理学療法士国家試験(2025)午前 問19
問題
関節可動域測定法(日本整形外科学会、日本リハビリテーション医学会基準1995年)を図に示す。正しいのはどれか。
図
選択肢
1 肩甲骨挙上
2 肩水平伸展
3 股伸展
4 膝屈曲
5 足底屈(屈曲)
解答
正解4(4)
解説

関節可動域測定法の図問題は「基本軸・移動軸・測定肢位」の3点を基準表と照合する。5つのうち基準をすべて満たすのは膝屈曲だけである。

関節可動域測定法(日本整形外科学会・日本リハビリテーション医学会1995年基準)では、運動ごとに基本軸・移動軸・測定肢位が定められており、図がその3点をすべて満たしているかを見ればよい。膝屈曲は基本軸=大腿骨、移動軸=腓骨(腓骨頭と外果を結ぶ線)で、股関節屈曲位で行うと定められており、図4はこれをすべて満たしているので正しい。肩甲帯の挙上は基本軸=両側の肩峰を結ぶ線、移動軸=肩峰と胸骨上縁を結ぶ線とし、背面から測定するのが基準だが、図1は前面から描かれ、太線も肩峰より低い高さに引かれている。肩水平伸展は肩関節90°外転位とし、基本軸=肩峰を通る矢状面への垂直線、移動軸=上腕骨で測るが、図2は軸の取り方と運動方向が基準に一致しない。股伸展は腹臥位・膝伸展位で大腿を後方へ動かして測るが、図3は背臥位で下肢を持ち上げており、動かしている向きが屈曲である。足底屈は膝関節屈曲位で行い、基本軸=矢状面における腓骨長軸への垂直線、移動軸=足底面と定められているが、図5は太線(基本軸)が腓骨長軸そのものに沿って引かれ、膝も伸展位で描かれている。迷ったときは測定肢位→基本軸→移動軸の順に照合すると、誤りが最も早く見つかる。

✗ 1. 誤り
肩甲骨挙上
基本軸=両肩峰を結ぶ線、移動軸=肩峰と胸骨上縁を結ぶ線で背面から測るのが基準。図は前面から描かれている
✗ 2. 誤り
肩水平伸展
肩90°外転位で基本軸=肩峰を通る矢状面への垂直線、移動軸=上腕骨。図は軸と運動方向が基準に合わない
✗ 3. 誤り
股伸展
股伸展は腹臥位・膝伸展位で大腿を後方へ動かす。図は背臥位で下肢を持ち上げ屈曲方向になっている
✓ 4. 正しい
膝屈曲
基本軸=大腿骨、移動軸=腓骨を股関節屈曲位で屈曲方向へ動かしており、3点とも基準どおり正しい
✗ 5. 誤り
足底屈(屈曲)
底屈は膝屈曲位で基本軸=腓骨長軸への垂直線、移動軸=足底面。図は基本軸を腓骨長軸に沿って引いている
ポイント
  • ROM測定=基本軸・移動軸・測定肢位が規定
  • ゴニオメーター軸を関節回転中心に合わせる
  • 代償運動を防ぎ規定の肢位で測定
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