学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP58P019

理由で解く 理学療法士

QP58P019 理学療法治療学

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午後 問19
問題
16歳の女子。バスケットボールの試合中に受傷した。同日病院を受診し、左足関節外側靱帯損傷と診断され、理学療法を行う方針となった。急性期の対応で正しいのはどれか。
選択肢
1 受傷日から患部の安静目的に固定を行う。
2 受傷日から積極的に患側足関節の可動域練習を行う。
3 受傷日から炎症を抑えるために入浴など血液循環を促す。
4 受傷翌日から試合に参加できるよう鎮痛薬を飲むように勧める。
5 受傷から3日間は常に氷水で冷やし続ける。
解答
正解1(受傷日から患部の安静目的に固定を行う。)
解説

急性期はRICE(安静・冷却・圧迫・挙上)。受傷直後は固定・安静で組織を保護する。

足関節外側靱帯損傷(内反捻挫)の急性期(受傷直後〜数日)は炎症・腫脹・出血のコントロールが最優先で、RICE処置(Rest安静、Ice冷却、Compression圧迫、Elevation挙上)が基本である。したがって受傷日から固定して患部を安静に保つ選択肢1が正しい。急性期に積極的な可動域練習を行うと組織損傷や腫脹を助長するため2は誤り。入浴や温熱で血行を促すと炎症・出血・腫脹を増悪させるため急性期には禁忌で3は誤り。受傷翌日から鎮痛薬で痛みを抑えて試合復帰させるのは、疼痛という保護信号を消して再受傷・重症化を招くため不適切で4は誤り。冷却は有効だが「3日間ずっと氷水で冷やし続ける」ような持続冷却は凍傷・組織障害のリスクがあり、通常は1回15〜20分程度を間欠的に行うため5も誤り。急性期はまず保護と炎症コントロール、その後に段階的な可動域・荷重・機能訓練へ移行する。

✓ 1. 正しい
受傷日から患部の安静目的に固定を行う。
受傷日から固定・安静で組織を保護=RICEの原則に合致
✗ 2. 誤り
受傷日から積極的に患側足関節の可動域練習を行う。
急性期の積極的ROM練習は損傷・腫脹を助長し不適
✗ 3. 誤り
受傷日から炎症を抑えるために入浴など血液循環を促す。
入浴・温熱は炎症と出血・腫脹を増悪。急性期は冷却が原則
✗ 4. 誤り
受傷翌日から試合に参加できるよう鎮痛薬を飲むように勧める。
鎮痛薬で痛みを消して試合復帰は再受傷・重症化を招き不適
✗ 5. 誤り
受傷から3日間は常に氷水で冷やし続ける。
持続冷却は凍傷リスク。冷却は15〜20分の間欠的実施が原則
ポイント
  • 急性期はRICE(安静・冷却・圧迫・挙上)
  • 受傷直後は固定・安静で保護
  • 急性期の温熱・入浴は禁忌
  • 冷却は15〜20分を間欠的に(持続は凍傷リスク)
比較表
RICE処置
要素内容
Rest(安静)固定・荷重制限で患部を保護
Ice(冷却)15〜20分を間欠的に。持続冷却は避ける
Compression(圧迫)弾性包帯などで腫脹を抑える
Elevation(挙上)患部を心臓より高く挙げ腫脹を軽減
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 理学療法士
App Store入手