学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP58A092

理由で解く 理学療法士

QP58A092 臨床医学大要

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午前 問92
問題
肝不全でみられるのはどれか。
選択肢
1 脳炎
2 裂肛
3 腹水貯留
4 血小板増加
5 高アルブミン血症
解答
正解3(腹水貯留)
解説

肝不全ではアルブミン合成低下による膠質浸透圧低下と門脈圧亢進により腹水が貯留する。

肝臓は蛋白合成・解毒・凝固因子産生の中心臓器で、肝不全(特に非代償性肝硬変)ではこれらが破綻する。アルブミン合成低下で血漿膠質浸透圧が下がり、門脈圧亢進と相まって血管内から間質・腹腔へ水分が移動して腹水が貯留する。またアンモニアなどの解毒不全で肝性脳症(意識障害)を、凝固因子産生低下と脾機能亢進による血小板減少で出血傾向を生じる。したがって「腹水貯留」が正しい。

✗ 1. 誤り
脳炎
肝不全でみられるのは肝性脳症(アンモニア蓄積による代謝性脳症)であり、感染・炎症による脳炎ではない
✗ 2. 誤り
裂肛
肛門上皮の裂創で肝不全とは無関係。門脈圧亢進で問題となるのは食道・胃静脈瘤や痔核
✓ 3. 正しい
腹水貯留
低アルブミン血症+門脈圧亢進による典型的所見
✗ 4. 誤り
血小板増加
脾機能亢進とトロンボポエチン産生低下で血小板は減少する
✗ 5. 誤り
高アルブミン血症
肝でのアルブミン合成が低下し低アルブミン血症となる
ポイント
  • 肝不全=低アルブミン血症・腹水・肝性脳症・出血傾向
  • 門脈圧亢進で食道静脈瘤・脾腫・血小板減少
  • 解毒不全でアンモニア上昇→肝性脳症
比較表
肝不全の主要所見
機能低下結果
アルブミン合成低下低アルブミン血症・腹水・浮腫
凝固因子産生低下・脾機能亢進出血傾向・血小板減少
解毒(アンモニア)不全肝性脳症
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