学習トップ理由で解く 理学療法士第10章 ▸ 実地 / QP58A002

理由で解く 理学療法士

QP58A002 基礎理学療法学

出典:第58回理学療法士国家試験(2023)午前 問2
問題
立位姿勢から膝関節を屈曲し、体幹を前傾させて静止した姿勢を図に示す。床反力ベクトルの作用線の向きが正しいのはどれか。ただし、矢印は力の向き、点線はその延長線を示す。
図
選択肢
1 a
2 b
3 c
4 d
5 e
解答
正解3(c)
解説

静止姿勢では床反力ベクトルの作用線は必ず身体重心を通る(重心を通れば回転モーメントが生じない)。

静止姿勢(動かず静止=加速度0)では身体は力学的平衡にある。身体に働く外力は、重心を通り鉛直下向きの重力と、足部が床から受ける床反力の2つだけである。並進の釣り合い(ΣF=0)から床反力の合力は重力と大きさが等しく向きが反対、すなわち鉛直上向きとなり、回転の釣り合い(ΣM=0)から その作用線は重力の作用線と一致して身体重心を通らなければならない。もし作用線が重心から前後にずれると偶力(モーメント)が生じ、身体は回転して静止を保てない。図で作用線を重心高さまで延長すると、a・b・dは身体重心より後方、eは前方を通り、cだけが矢印と点線の延長線が身体重心を貫く。したがって作用線の向きが正しいのはc(選択肢3)である。

✗ 1. 誤り
a
作用線が身体重心よりかなり後方(踵側)を通る。作用線が重心を外れると偶力モーメントが生じ静止できない
✗ 2. 誤り
b
ほぼ鉛直だが作用線が身体重心より後方を通る。合力は鉛直でも作用線が重心を通らず不適
✓ 3. 正しい
c
作用線(矢印+点線の延長)が身体重心をちょうど通る。静止立位では加速度が0で床反力の合力は重力と大きさが等しく向きが逆、その作用線は必ず重心を通るため正しい
✗ 4. 誤り
d
作用線が身体重心より後方を通る
✗ 5. 誤り
e
ほぼ鉛直だが作用線が身体重心より前方(つま先側)を通る。作用線が重心を外れており不適
ポイント
  • 静止姿勢の外力は重力と床反力の2つ
  • 床反力は足圧中心を起点に重心を通る
  • 作用線が関節中心の前後どちらを通るかで外部モーメントが決まる
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