学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP57P009

理由で解く 理学療法士

QP57P009 理学療法治療学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午後 問9
問題
図に示すストレッチングで伸張される筋はどれか。
図
選択肢
1 大殿筋
2 大腿直筋
3 大腿二頭筋長頭
4 膝窩筋
5 腓腹筋
解答
正解2(大腿直筋)
解説

腹臥位で膝を屈曲させ股関節を伸展位に保つと、二関節筋である大腿直筋が最大に伸張される。

図は腹臥位でのストレッチング手技を示す。患者は腹臥位で、一側下肢は膝伸展位で台上に置かれ、対側は療法士が下腿・足関節を保持して膝を屈曲させている(踵を殿部へ近づける方向の矢印)。もう一本の矢印は大腿後面・殿部を下方へ押さえ、大腿遠位のロールとあわせて股関節を伸展位に保つことを示す。股関節伸展位を維持しながら膝を屈曲させる操作は、股関節屈曲・膝関節伸展という相反する作用をもつ二関節筋を両端から引き伸ばす。これに該当するのが大腿直筋であり、本手技で最も伸張される。他の筋は肢位が逆(ハムストリングス・大殿筋)、または膝屈曲位で緩む(膝窩筋・腓腹筋)ため伸張されない。

✗ 1. 誤り
大殿筋
股関節伸筋であり、伸張するには股関節屈曲が必要。本図は股関節伸展位(大腿を台へ押さえる)+膝屈曲位なので伸張されない
✓ 2. 正しい
大腿直筋
股関節をまたいで膝までつながる二関節筋(股関節屈曲・膝関節伸展作用)。腹臥位で膝を屈曲させ踵を殿部へ近づけ、同時に大腿を下方へ押さえて股関節を伸展位に保つ本図の操作で最も伸張される
✗ 3. 誤り
大腿二頭筋長頭
大腿二頭筋長頭(ハムストリングス):股関節伸展・膝関節屈曲筋。伸張には股関節屈曲+膝伸展(SLR様)が必要で、本図の肢位とは逆方向のため伸張されない
✗ 4. 誤り
膝窩筋
膝屈曲・下腿内旋に働く単関節筋。膝屈曲位ではむしろ緩むため伸張されない
✗ 5. 誤り
腓腹筋
膝屈曲+足関節底屈に働く。伸張には膝伸展+足関節背屈が必要で、膝屈曲位の本図では伸張されない
ポイント
  • 大腿直筋=股関節屈曲+膝関節伸展の二関節筋
  • 伸張肢位は股関節伸展+膝関節屈曲
  • 二関節筋は両関節を作用の逆方向にして伸張
比較表
大腿部二関節筋と伸張肢位
作用伸張肢位
大腿直筋股屈曲+膝伸展股伸展+膝屈曲
ハムストリングス股伸展+膝屈曲股屈曲+膝伸展
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