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理由で解く 理学療法士

QP57A040 理学療法評価学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午前 問40
問題
脳卒中後のPusher現象について誤っているのはどれか。
選択肢
1 右半球損傷に多い。
2 垂直判断の障害が関係する。
3 身体軸が非麻痺側に傾斜する。
4 座位だけでなく立位でも認められる。
5 端座位で体幹を正中位に近づけると非麻痺側の股関節が外旋する。
解答
正解3(身体軸が非麻痺側に傾斜する。)
解説

Pusher現象では患者が非麻痺側の手足で床を押し、身体軸は麻痺側へ傾斜する。非麻痺側へ傾斜するとする選択肢3が誤り。

Pusher現象(pusher syndrome/contraversive pushing)は、患者が非麻痺側の上下肢で床や座面を強く押し、身体を麻痺側へ傾ける現象。他者が正中位へ戻そうとすると強く抵抗する。主観的身体垂直(SVV/SPV)の傾きなど垂直判断の障害が関与し、右半球損傷(左片麻痺)に多い。座位・立位いずれでも出現する。したがって「身体軸が非麻痺側に傾斜する」は逆で、実際は麻痺側に傾斜するため選択肢3が誤り。選択肢5の、正中位に近づける際に非麻痺側股関節が外旋するのは押す動作に伴う特徴的所見で正しい。

✗ 1. 正しい
右半球損傷に多い。
左片麻痺(右半球損傷)に多いとされ正しい(正しい記述)
✗ 2. 正しい
垂直判断の障害が関係する。
身体垂直認知の障害が病態に関与し正しい(正しい記述)
✓ 3. 誤り
身体軸が非麻痺側に傾斜する。
実際は麻痺側へ傾斜するため誤り(これが正答=誤っている記述)
✗ 4. 正しい
座位だけでなく立位でも認められる。
座位・立位いずれでも出現し正しい(正しい記述)
✗ 5. 正しい
端座位で体幹を正中位に近づけると非麻痺側の股関節が外旋する。
押す動作に伴う特徴的所見で正しい(正しい記述)
ポイント
  • Pusher現象=非麻痺側で押し、麻痺側へ傾斜
  • 右半球損傷(左片麻痺)に多い
  • 垂直判断(身体垂直認知)の障害が関与
  • 正中位への矯正に強く抵抗する
比較表
Pusher現象の特徴
項目内容
傾斜方向麻痺側へ傾斜
押す側非麻痺側の手足で押す
好発右半球損傷(左片麻痺)
矯正正中位への修正に抵抗
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