学習トップ理由で解く 理学療法士第10章 ▸ 実地 / QP57A012

理由で解く 理学療法士

QP57A012 基礎理学療法学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午前 問12
問題
図の前腕と手を支える肘関節屈筋の力Fはどれか。ただし、Cos45°=0.71とする。
選択肢
1 約20kgw
2 約25kgw
3 約30kgw
4 約35kgw
5 約40kgw
解答
正解4(約35kgw)
解説

肘を支点としたモーメントのつり合いで解く。図の45°は筋の作用線と力点を通る垂線とのなす角なので、前腕を回す有効成分は F×Cos45°=F×0.71 となる。

肘は第3種のてこで、力点(筋の付着部)が支点である肘の近くにあり荷重点が遠位にあるため、荷重よりはるかに大きな筋張力を要する。図では支点から力点までが4cm、支点から荷重点までが25cmで、荷重点に4kgwがかかっている。筋の作用線は力点を通る垂線と45°をなすので、前腕を回転させる有効成分(前腕に直角な成分)は F×Cos45°=F×0.71 である。支点まわりでモーメントのつり合いをとると、F×0.71×4cm=4kgw×25cm となり、F=100÷2.84≒35.2、すなわち約35kgwが得られる。よって正答は4である。筋が骨に対して斜めに付着するほど回転に使える成分が小さくなり、同じ荷重を支えるのに必要な筋張力が大きくなる点が要点である。

✗ 1. 誤り
約20kgw
20×0.71×4≒57で荷重モーメント100(4kgw×25cm)に大きく不足する
✗ 2. 誤り
約25kgw
25×0.71×4≒71で荷重モーメント100に届かない
✗ 3. 誤り
約30kgw
30×0.71×4≒85で荷重モーメント100になお不足する
✓ 4. 正しい
約35kgw
F×0.71×4cm=4kgw×25cm より F=100÷2.84≒35.2。荷重モーメントとつり合う値で正しい
✗ 5. 誤り
約40kgw
40×0.71×4≒114で荷重モーメント100を超え、つり合いより過大
ポイント
  • 肘は第3種のてこ=短いモーメントアームで大きな筋力が必要
  • 図の45°は作用線と垂線のなす角→有効成分は F×Cos45°=F×0.71
  • つり合い:F×0.71×4cm=4kgw×25cm
  • F≒35kgw(選択肢4)
比較表
てこの分類
種類配置
第1種支点が力点と作用点の間頭部の後頭下筋群(環椎後頭関節)
第2種作用点が支点と力点の間つま先立ち(足関節)
第3種力点が支点と作用点の間肘関節屈曲(上腕二頭筋)
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