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理由で解く 理学療法士

QP57A002 理学療法評価学

出典:第57回理学療法士国家試験(2022)午前 問2
問題
74歳の女性。左片麻痺。Brunnstrom法ステージ上肢II、下肢III。患側の筋緊張は低く、随意的な筋収縮もわずかにみられる程度である。平行棒内立位は中等度介助が必要で、左下肢は膝伸展位を保持することが困難で、体重をかけると膝折れが生じる。診療録の問題指向型医療記録の記載でassessment〈評価〉はどれか。
選択肢
1 左下肢の筋力が低下している。
2 左下肢の筋力増強練習を行う。
3 左下肢の筋緊張が低下している。
4 左下肢に長下肢装具を使用し立位練習を行う。
5 左下肢の筋緊張低下により体重支持力が低下している。
解答
正解5(左下肢の筋緊張低下により体重支持力が低下している。)
解説

SOAPのA(assessment)は、SとOの情報を統合して問題を解釈・分析する項目。原因と帰結を結びつけた判断がAに当たる。

問題指向型医療記録(POMR)のSOAPは、S(主観的情報)、O(客観的情報=検査・観察所見)、A(評価=SとOを統合した解釈・問題点の分析)、P(計画=治療方針・具体的介入)で構成される。選択肢5は「筋緊張低下という所見(O)が体重支持力低下という機能障害を引き起こしている」という因果関係の解釈・統合を述べており、これがassessmentに該当する。単なる所見の記述はO、これから行う介入はPである。療法士はOで得た所見を根拠にAで臨床推論を行い、Pへつなげる。

✗ 1. 誤り
左下肢の筋力が低下している。
MMT等の検査で得た客観的所見の記述でO
✗ 2. 誤り
左下肢の筋力増強練習を行う。
今後の治療介入でありP
✗ 3. 誤り
左下肢の筋緊張が低下している。
観察で得た客観的所見でO
✗ 4. 誤り
左下肢に長下肢装具を使用し立位練習を行う。
具体的介入計画でP
✓ 5. 正しい
左下肢の筋緊張低下により体重支持力が低下している。
所見を統合し原因と機能障害を結びつけた解釈でA
ポイント
  • SOAP:S主観/O客観所見/A統合解釈/P計画
  • Aは所見の羅列でなく問題の分析・因果の解釈
  • 『〜により〜が低下』のように原因と帰結を結ぶ記載がA
比較表
SOAPの各項目と本問の対応
項目内容
S主観的情報患者の訴え
O客観的所見筋力低下・筋緊張低下
A統合的評価筋緊張低下により体重支持力低下
P計画筋力増強練習・装具使用
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