
この図の解説
末梢神経線維を、髄鞘の有無・直径・伝導速度・伝える情報の4つの視点で整理した表である。まず左端の「有髄/無髄」の列を見る。有髄線維はAα〜Bまで、無髄線維はCだけが該当する。次に「直径」と「速度」の列を縦に見比べると、直径が太い線維ほど伝導速度が速いという比例関係が読み取れる。最速のAαは直径12〜20μm・60〜120m/sで、筋紡錘からのIa群、ゴルジ腱器官からのIb群という太い求心性線維と、骨格筋を支配するα運動神経(遠心性)を含む。反対に最も遅いCは無髄で0.2〜1μm・0.3〜2m/s、ポリモーダル侵害受容器からの遅い痛みや温覚、自律神経節後線維が該当する。右列の求心性・遠心性の別と、[Ia〜IV群]の群分類が併記されている点にも注目し、「速い痛み=有髄Aδ/遅い痛み=無髄C」という痛覚の二段構えを対比で押さえる。
学習の要点
- 太い線維ほど伝導速度が速い。有髄のAα(12〜20μm)が最速、無髄のCが最も細く最も遅い。速度と直径は列を縦に並べて比例関係として覚える。
- 覚え方のコツ: A(有髄・太い順にα>β>γ>δ)→B(自律神経節前)→C(無髄)の順で細く・遅くなる。Aαには筋紡錘Ia・腱器官Ib・α運動神経が同居すると押さえる。
- 関連知識: 筋紡錘は筋の伸長、ゴルジ腱器官は筋の張力を受容する。錘内筋の感度調節はγ運動神経(Aγ)が担う。触圧覚はマイスネル小体・パチニ小体が受容する。
- よくある間違い: 「速い痛み」と「遅い痛み」の取り違え。高閾値侵害受容器からの鋭い速い痛みは有髄Aδ、ポリモーダル侵害受容器からの鈍い遅い痛みは無髄Cが伝える。冷覚はAδ、温覚はCと覚える。
- 臨床応用: 自律神経の節前線維は有髄B、節後線維は無髄Cである点は自律神経系の伝導を理解する土台になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
高閾値侵害受容器からの「速い痛み」を伝えるのは有髄の( )線維であり、ポリモーダル侵害受容器からの「遅い痛み」は無髄のC線維が伝える。空欄に入る語を答えよ。
答えを見る
答え: Aδ
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。