学習トップ理由で解く 理学療法士第10章 ▸ 一般 / QP56A025

理由で解く 理学療法士

QP56A025 基礎理学療法学

出典:第56回理学療法士国家試験(2021)午前 問25
問題
運動学習について正しいのはどれか。
選択肢
1 固有感覚情報は影響しない。
2 言語学習よりも保持期間が短い。
3 学習課題の類似性に影響を受ける。
4 前の学習が後の学習を妨害することを正の転移という。
5 課題の種類にかかわらず覚醒レベルが高いと学習効果が高くなる。
解答
正解3(学習課題の類似性に影響を受ける。)
解説

運動学習は先行学習との類似性(転移)に影響される。促進を正の転移、妨害を負の転移という。覚醒は課題により最適水準が異なる(逆U字=Yerkes-Dodson則)。

運動学習では、ある課題の学習が別の課題の学習に影響することを転移といい、両課題の類似性が転移の方向・大きさを決める。先行学習が後続学習を促進する場合を正の転移、妨害する場合を負の転移と呼ぶ。運動学習は手続き記憶に基づき、一度獲得されると保持が長い(言語学習より短いとはいえない)。学習には視覚・固有感覚などの感覚フィードバックが不可欠で、固有感覚情報も学習に影響する。覚醒水準と成績の関係は逆U字型(Yerkes-Dodson則)で、精緻な課題では最適覚醒が低く、単純・力量的課題では高い方が有利になるため「課題の種類にかかわらず高覚醒が有利」とはいえない。

✗ 1. 誤り
固有感覚情報は影響しない。
固有感覚は運動制御・学習のフィードバックとして重要で影響する
✗ 2. 誤り
言語学習よりも保持期間が短い。
運動学習(手続き記憶)は保持が長く、むしろ忘れにくい
✓ 3. 正しい
学習課題の類似性に影響を受ける。
課題間の類似性が転移に影響する
✗ 4. 誤り
前の学習が後の学習を妨害することを正の転移という。
妨害は負の転移。正の転移は促進
✗ 5. 誤り
課題の種類にかかわらず覚醒レベルが高いと学習効果が高くなる。
最適覚醒は課題により異なる(逆U字関係)
ポイント
  • 課題の類似性が転移に影響する
  • 促進=正の転移/妨害=負の転移
  • 覚醒と成績は逆U字(Yerkes-Dodson則)
  • 運動学習は保持が長い手続き記憶
比較表
転移の種類
転移内容
正の転移先行学習が後続学習を促進
負の転移先行学習が後続学習を妨害
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