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理由で解く 理学療法士

QP55P030 理学療法治療学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午後 問30
問題
下肢の異常と金属支柱付き短下肢装具の足継手の設定との組合せで正しいのはどれか。
選択肢
1 尖足 ― 前方制動
2 反張膝 ― 遊動
3 立脚時の膝折れ ― 前方制動
4 下腿三頭筋の痙縮 ― 遊動
5 前脛骨筋の弛緩性麻痺 ― 遊動
解答
正解3(立脚時の膝折れ ― 前方制動)
解説

立脚時の膝折れには前方制動(背屈制動)で軽度底屈位を保ち、膝伸展モーメントをつくって膝折れを防ぐ。

金属支柱付き短下肢装具の足継手は、後方制動(底屈制動)で背屈方向へ、前方制動(背屈制動)で底屈方向への保持を行う。立脚期に膝折れが起こる場合は、足関節を軽度底屈位で保つよう前方制動をかけると、床反力が膝の前方を通り膝伸展モーメントが生じて膝折れを防げる。尖足や下腿三頭筋痙縮は底屈を制限する後方制動、下垂足(前脛骨筋の弛緩性麻痺)は背屈補助または後方制動が必要で、遊動では改善しない。

✗ 1. 誤り
尖足 ― 前方制動
尖足(底屈拘縮)には底屈を制限する後方制動が必要で、前方制動は不適
✗ 2. 誤り
反張膝 ― 遊動
立脚期の過度な底屈で膝が過伸展するため後方制動で底屈を制限する。遊動では防げない
✓ 3. 正しい
立脚時の膝折れ ― 前方制動
背屈を制動し軽度底屈位を保つことで膝伸展モーメントを生み膝折れを防ぐ
✗ 4. 誤り
下腿三頭筋の痙縮 ― 遊動
痙縮による尖足傾向には底屈を抑える後方制動が必要。遊動は不適
✗ 5. 誤り
前脛骨筋の弛緩性麻痺 ― 遊動
下垂足には遊脚期の背屈を補う背屈補助/後方制動が必要。遊動では足尖が引っかかる
ポイント
  • 前方制動=背屈を制限(底屈位保持)→膝伸展モーメント
  • 後方制動=底屈を制限→尖足・下垂足・反張膝に対応
  • 膝折れ防止は軽度底屈位を保つ前方制動
比較表
下肢の異常と足継手設定
異常足継手設定
尖足・下腿三頭筋痙縮後方制動(底屈制動)
下垂足(前脛骨筋麻痺)後方制動/背屈補助
反張膝後方制動(底屈制動)
立脚時の膝折れ前方制動(背屈制動)
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