学習トップ理由で解く 理学療法士第10章 ▸ 実地 / QP55P006

理由で解く 理学療法士

QP55P006 基礎理学療法学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午後 問6
問題
この疾患について正しいのはどれか。
図
選択肢
1 外傷が原因である。
2 可動域制限は生じない。
3 感染症が原因である。
4 男児に多い。
5 二次性変形性股関節症になりにくい。
解答
正解4(男児に多い。)
解説

図の小児大腿骨頭骨端の扁平・分節・硬化はペルテス病(特発性の大腿骨頭阻血性壊死)を示し、本症は男児に多い。

図は若年小児の骨盤正面X線で、一側の大腿骨頭骨端が対側と比べて扁平化・分節化し高濃度(硬化)に見える左右差を示す。これは大腿骨頭への血行障害による阻血性壊死(Legg-Calvé-Perthes病=ペルテス病)の像に合致する。ペルテス病は原因不明(特発性)で外傷や感染が直接の原因ではなく、好発年齢は4〜7歳ごろ、男児に約4〜5倍多いのが特徴である(女児に多い先天性股関節脱臼との鑑別点)。大腿骨頭の変形により外転・内旋を中心とした可動域制限を生じ、遺残する骨頭変形から将来的に二次性変形性股関節症を来しやすい。したがって正しいのは「男児に多い」である。

✗ 1. 誤り
外傷が原因である。
本症(ペルテス病)は原因不明の特発性阻血性壊死であり、図でも骨折線や脱臼ではなく大腿骨頭骨端の扁平・分節・硬化を示す
✗ 2. 誤り
可動域制限は生じない。
大腿骨頭の変形・圧潰により、特に外転と内旋を中心に股関節可動域制限を生じる
✗ 3. 誤り
感染症が原因である。
関節裂隙破壊などの化膿性股関節炎所見はなく、血行障害による骨端壊死である
✓ 4. 正しい
男児に多い。
図が示す小児大腿骨頭壊死(ペルテス病、好発4〜7歳)は男児に約4〜5倍多い
✗ 5. 誤り
二次性変形性股関節症になりにくい。
大腿骨頭が扁平・変形するため、遺残変形から二次性変形性股関節症を来しやすい
ポイント
  • 特発性(外傷・感染が原因ではない)
  • 男児に多い、好発4〜8歳
  • 外転・内旋制限、遺残変形で二次性股関節症リスク
  • 治療の要点はcontainmentと可動域維持
比較表
Perthes病の要点
項目内容
原因特発性の大腿骨頭阻血性壊死
性差・年齢男児優位、4〜8歳
可動域外転・内旋制限
予後変形遺残で二次性変形性股関節症のリスク
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