学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 実地 / QP55A019

理由で解く 理学療法士

QP55A019 理学療法治療学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午前 問19
問題
8歳の女児。顕在性二分脊椎。Sharrardの分類はⅣ群である。歩行練習の実施方法で適切なのはどれか。
選択肢
1 靴型装具を使用する。
2 長下肢装具を使用する。
3 短下肢装具とロフストランド杖を併用する。
4 長下肢装具とロフストランド杖を併用する。
5 骨盤帯付き長下肢装具とPCW〈postural control walker〉を併用する。
解答
正解1(靴型装具を使用する。)
解説

Sharrard IV群(麻痺レベルがL5〜S1・S2)は下肢の主要筋がほぼ機能し実用歩行が可能。装具は足部変形に対応する靴型装具など最小限でよい。

Sharrardの分類は二分脊椎の麻痺レベルによる分類で、群が進むほど麻痺は低位(残存機能が多い)となる。IV群はおおむねL5〜S1・S2レベルで、股・膝の主要筋や足関節周囲筋がほぼ機能し、下腿三頭筋機能の低下や足部変形が残る程度である。このため免荷や膝・股の支持を要する長下肢装具・骨盤帯付き装具や杖・歩行器は不要で、足部変形の矯正・保護を目的とした靴型装具(足底装具)による支持で実用的な歩行が可能である。高位麻痺ほど長下肢装具+杖、骨盤帯付き長下肢装具+歩行器と補助量が増えるため、IV群にこれらを用いるのは過剰である。

✓ 1. 正しい
靴型装具を使用する。
足部変形に対応する最小限の装具でIV群の歩行に適切
✗ 2. 誤り
長下肢装具を使用する。
膝・股の支持が不要なIV群には過剰
✗ 3. 誤り
短下肢装具とロフストランド杖を併用する。
より高位(III群程度)の残存レベルに相当し過剰
✗ 4. 誤り
長下肢装具とロフストランド杖を併用する。
II群程度の高位麻痺向けで過剰
✗ 5. 誤り
骨盤帯付き長下肢装具とPCW〈postural control walker〉を併用する。
最も高位(I群)の麻痺向けで過剰
ポイント
  • Sharrard分類は麻痺レベル分類(群が進むほど低位=残存機能多い)
  • IV群=L5〜S1・S2、実用歩行可能で装具は最小限
  • 高位麻痺ほど長下肢装具・骨盤帯・杖・歩行器と補助量が増える
比較表
Sharrard分類と歩行・装具の目安
麻痺レベルの目安歩行・装具
I群L2以上(胸腰髄)骨盤帯付き長下肢装具+歩行器
II群L3〜L4長下肢装具+杖
III群L4〜L5短下肢装具(+杖)
IV群L5〜S1・S2靴型装具など最小限で実用歩行可
V群S1以下装具ほぼ不要
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