学習トップ / 理由で解く 理学療法士 / 第11章 ▸ 実地 / QP55A004
理由で解く 理学療法士

徒手筋力テストの正誤は、その筋が主働となる肢位、抵抗を加える部位、代償の抑制で決まる。段階3は抵抗なし、段階4は中等度の抵抗を加えるという原則も併せてみる。
Danielsらの徒手筋力テストでは、段階3は重力に抗して全可動域を動かせること(抵抗なし)、段階4は中等度の抵抗に抗して全可動域を動かせることをいう。図1の前鋸筋の段階3は、座位で肘を伸ばしたまま上肢を約130°まで挙上させ、検査者は抵抗を加えず肩甲骨の下角と内側縁を触れて翼状肩甲の有無を確認する標準的な方法で、抵抗を示す矢印がない点も段階3と合致する。図2の肩関節外旋筋群の段階4は、腹臥位で肩を90°外転し前腕を台の端から下垂させる肢位自体はよいが、抵抗を手部に加えている点が誤りで、手関節を越えると外旋以外の力が加わるため抵抗は前腕遠位部に与える。図3は腹臥位で台から垂らした上肢を後上方へ挙げる動きが描かれており、これは水平外転方向で大胸筋の検査ではない。大胸筋は背臥位で挙上した上肢を水平内転させて測る。図4は腕橈骨筋なのに前腕回外位で肘を屈曲させており、回外位では上腕二頭筋が主働となるため、腕橈骨筋は前腕中間位で行う。図5は腸腰筋の段階3だが、体幹を後方に傾けた座位で骨盤後傾などの代償を許す肢位になっており、体幹を直立に保って大腿を挙上させるのが正しい。以上より正しいのは1である。
| 段階 | 基準 |
|---|---|
| 5(Normal) | 強い抵抗に抗して全可動域運動が可能 |
| 4(Good) | 中等度の抵抗に抗して全可動域運動が可能 |
| 3(Fair) | 抵抗なしで重力に抗して全可動域運動が可能 |
| 2(Poor) | 重力を除けば全可動域運動が可能 |
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