学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP55A002

理由で解く 理学療法士

QP55A002 理学療法評価学

出典:第55回理学療法士国家試験(2020)午前 問2
問題
心電図を図に示す。この心電図の所見で正しいのはどれか。
図
選択肢
1 心房細動
2 洞性徐脈
3 心室性期外収縮
4 心房性期外収縮
5 Ⅰ度房室ブロック
解答
正解4(心房性期外収縮)
解説

予定より早期に出現し、先行する変形した異所性P波を伴い、QRS幅が正常(narrow)で不完全な代償性休止を伴う波形は心房性期外収縮。

期外収縮は予定周期より早期に出現する興奮で、その起源が心房か心室かをQRS幅と先行P波で鑑別する。心房性期外収縮(PAC)は洞結節以外の心房から発生するため、正常なP波と形の異なる異所性P波が早期に先行し、その後の房室伝導・心室内伝導は正常経路を通るためQRS幅は正常(幅の狭いQRS)となる。図では基本調律は洞調律で、途中に早期出現する幅の狭いQRSが異所性P波を伴って認められるため心房性期外収縮が正しい。心室性であればP波を伴わず幅広いQRSとなる点が最大の鑑別点である。

✗ 1. 誤り
心房細動
P波が消失し基線が細かく揺れる(f波)、RR間隔が絶対的に不整。図は明瞭な調律とP波を認め該当しない
✗ 2. 誤り
洞性徐脈
洞調律のまま心拍数が60/分未満。期外収縮の所見と矛盾
✗ 3. 誤り
心室性期外収縮
先行P波を伴わず幅広い(0.12秒以上)QRSが早期出現し完全代償性休止を伴う。図のQRS幅は正常で該当しない
✓ 4. 正しい
心房性期外収縮
異所性P波を伴い早期に出現、QRS幅は正常。図の所見と一致
✗ 5. 誤り
Ⅰ度房室ブロック
PQ(PR)間隔が0.20秒を超えて一定に延長するが脱落はない。早期収縮の所見と異なる
ポイント
  • 期外収縮の鑑別はQRS幅と先行P波が鍵
  • 心房性(PAC)=異所性P波あり+QRS幅正常
  • 心室性(PVC)=P波なし+幅広QRS+完全代償性休止
比較表
心房性期外収縮と心室性期外収縮の鑑別
所見心房性(PAC)心室性(PVC)
先行P波あり(異所性・変形)なし
QRS幅正常(狭い)幅広い(0.12秒以上)
代償性休止不完全完全
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