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理由で解く 理学療法士

QP54P022 理学療法評価学

出典:第54回理学療法士国家試験(2019)午後 問22
問題
慢性閉塞性肺疾患の呼吸機能検査の所見で低下がみられるのはどれか。
選択肢
1 PaCO2
2 残気率
3 全肺気量
4 肺拡散能
5 肺コンプライアンス
解答
正解4(肺拡散能)
解説

COPD(特に気腫優位型)では肺胞壁が破壊されるため肺拡散能(DLCO)が低下する。閉塞性換気障害により残気量・全肺気量は増加し、肺の弾性収縮力低下でコンプライアンスは増大する。

COPDでは末梢気道の閉塞と肺胞破壊(気腫)が本態である。肺胞壁とその毛細血管床が失われるためガス交換面積が減り、肺拡散能(DLCO)は低下する。一方、呼出障害により空気がとらえこまれ(air trapping)、残気量・残気率・機能的残気量・全肺気量はいずれも増加する。肺胞の弾性線維が破壊されて肺は膨らみやすくなるため肺コンプライアンスは増大し、換気血流不均衡や肺胞低換気からPaCO2はむしろ上昇する。したがって『低下する』ものは肺拡散能である。

✗ 1. 誤り
PaCO2
進行期には肺胞低換気でCO2貯留し上昇する(低下しない=誤)
✗ 2. 誤り
残気率
air trappingにより増加する
✗ 3. 誤り
全肺気量
過膨張により増加する
✓ 4. 正しい
肺拡散能
肺胞壁破壊でガス交換面積が減少し低下する
✗ 5. 誤り
肺コンプライアンス
弾性収縮力低下で膨らみやすくなり増大する
ポイント
  • COPD=閉塞性換気障害+気腫による肺胞破壊
  • 低下するのは肺拡散能(DLCO)。残気量・全肺気量・コンプライアンスは増加
比較表
COPDにおける呼吸機能所見の増減
項目変化
1秒率(FEV1.0%)低下
肺拡散能(DLCO)低下
残気量・残気率増加
全肺気量(TLC)増加
肺コンプライアンス増加
PaCO2(進行期)上昇
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