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理由で解く 理学療法士

槌指(mallet finger)は、伸展した指先が強制的に屈曲されて終止伸筋腱が末節骨背側基部で断裂・裂離し、末節骨が末節関節で屈曲位のまま自動伸展できなくなる病態。腱のみが切れる腱性と、背側基部の裂離骨折を伴う骨性(骨性槌指)に大別され、末節関節の自動伸展不能が診断の要点。母指に生じれば「mallet thumb」で、責任腱は長母指伸筋腱、責任関節はIP関節となる。
本症例は、指先が伸展した状態でボールが当たり末節部に急激な屈曲が強制されて生じた槌指(mallet finger/deformity)である。終止伸筋腱が末節骨背側基部で断裂(腱性)、または同部の裂離骨折を伴う(骨性)ことで、末節骨が末節関節で屈曲位となり自動伸展できなくなる。臨床写真では末節部の腫脹・発赤、爪基部の爪下血腫、指尖のわずかな垂れ下がりを認め、X線側面像では末節骨が末節関節で屈曲位を示し、背側基部に小裂離骨片を示唆する所見(骨性槌指)がある。以上より公式正答[1]槌指が正しい。他の選択肢は、損傷部位や病態が一致しない:ばね指はMP掌側A1腱鞘の狭窄性腱鞘炎、ボクサー骨折は中手骨頸部骨折、Bennett骨折は母指CM関節の脱臼骨折、ムチランス変形は関節リウマチによる慢性の高度関節破壊であり、いずれも指尖の急性伸展障害を呈する本症例と合致しない。なお臨床写真の受傷指は、幅広く扁平な爪・太い指腹・右下に写り込む隣接指から母指と判断される。母指の場合、末節関節はIP関節であり、末節骨の近位に位置するのは基節骨(母指に中節骨は存在しない)。ただし診断・正答は手指・母指いずれでも槌指で変わらない。
| 病態 | 特徴 |
|---|---|
| 槌指(マレット指) | DIP伸展不能・末節骨背側裂離 |
| ボクサー骨折 | 第5中手骨頸部骨折 |
| Bennett骨折 | 第1中手骨基部関節内骨折・脱臼 |
| ばね指 | 屈筋腱腱鞘炎・弾発現象 |
| ムチランス変形 | 関節リウマチの高度破壊変形 |
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