学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP53P009

理由で解く 理学療法士

QP53P009 理学療法評価学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午後 問9
問題
脳卒中機能評価法<SIAS>の麻痺側運動機能の評定で2点となるのはどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
5 5
解答
正解1(1)
解説

SIAS上肢近位「膝-口テスト」の2点=肩・肘の共同運動で腕は挙がるが手が口に届かない段階。SIAS運動項目の0〜2点はテストごとに到達基準が異なるため、各テスト固有の判定基準で読み分ける。

SIASの麻痺側運動機能は各テスト0〜5点で評定する。3〜5点はぎこちなさの程度で共通判定するが、0〜2点はテストごとに固有の到達基準で判定する点が本問の鍵。上肢近位の膝-口テストでは、2点=「肩関節・肘関節の共同運動はみられるが手部が口に届かない」段階を指す。図1はまさに肩外転・肘屈曲で上肢を挙げるものの手が胸部にとどまり口へ達しておらず、この2点基準に一致する(正答)。一方、手指テスト(図2)の2点は「全指の分離運動が可能だが屈伸が不十分」、股関節屈曲テスト(図3)の2点は「屈曲運動はあるが足部が床から十分に離れない」、膝伸展・足パットテスト(図4)の2点は「伸展/背屈運動はあるが足部が床から十分に離れない」。図2〜4に描かれた遂行段階(集団屈伸、足部が床から離れる、十分な伸展・背屈)はこれら2点基準ではなく、より軽度(1点)またはより良好(3点以上)の段階に相当する。したがって2点となるのは図1のみである。

✓ 1. 正しい
1
膝-口テスト(SIAS上肢近位):座位で健側膝上に置いた麻痺手を口元へ運ぶ課題。図は肩外転・肘屈曲で上肢を挙上するが手部が胸部で止まり口に届いていない到達段階を示し、『肩・肘の共同運動はあるが手が口に届かない』=2点に合致
✗ 2. 誤り
2
手指テスト(SIAS上肢遠位):各指の屈曲・伸展を示す図。描かれた集団的屈伸の遂行段階は2点基準(全指の分離運動が可能だが不十分)ではなく、より軽度(1点相当)に対応するため2点ではない
✗ 3. 誤り
3
股関節屈曲テスト(SIAS下肢近位):座位で大腿を挙上する図。足部が床から離れる遂行が描かれており、2点(屈曲はあるが足部が床から十分離れない)ではなく3点以上に相当
✗ 4. 誤り
4
膝伸展/足パットテスト(SIAS下肢遠位):背もたれ位で下腿・足部を前方へ伸展・背屈する図。十分な伸展/背屈を示し、2点(運動はあるが不十分)ではなく3点以上に相当
✗ 5. 誤り
5
足パットテスト(SIAS下肢遠位):踵を床につけたまま足関節を背屈させて足底で床を叩く課題。図は十分な背屈が可能な段階を示し、2点ではなく3点以上に相当
ポイント
  • SIAS運動機能は0~5点の6段階
  • 2点=課題を部分的にしか行えず著明な障害(共同運動優位)
  • 5点=健側と同等、0点=全く動かない
比較表
SIAS麻痺側運動機能の評点の目安
遂行の程度
0全く動かない
1わずかな筋収縮・共同運動のみ(課題不能)
2課題を部分的にしか行えず著明な障害
3課題は行えるが中等度に拙劣
4軽度に拙劣
5健側と同等(正常)
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