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理由で解く 理学療法士

QP53A046 理学療法評価学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問46
問題
重症筋無力症のクリーゼについて誤っているのはどれか。
選択肢
1 嚥下障害を認める。
2 咳嗽機能が低下する。
3 閉塞性換気障害をきたす。
4 発症率は20%以上である。
5 ステロイドの急激な減量が原因となる。
解答
正解3(閉塞性換気障害をきたす。)
解説

筋無力症クリーゼは呼吸筋麻痺による急性呼吸不全で、換気障害は拘束性(restrictive)であり閉塞性ではない。

重症筋無力症(MG)クリーゼは、神経筋接合部の障害増悪により呼吸筋・球麻痺が急激に進行し、人工呼吸管理を要する急性呼吸不全をきたす病態である。呼吸筋(横隔膜・肋間筋)の筋力低下により肺が十分に膨らまず、肺活量が低下する拘束性換気障害を呈する。気道閉塞による閉塞性換気障害ではないため「閉塞性換気障害をきたす」は誤り。嚥下障害・咳嗽力低下(球麻痺・喀痰喀出困難)は生じ、感染・手術・ステロイド急減量・薬剤などが誘因となる。クリーゼの発症頻度はMG患者の約15〜20%程度とされる。

✗ 1. 正しい
嚥下障害を認める。
球麻痺により嚥下障害を生じる(正しい記述)
✗ 2. 正しい
咳嗽機能が低下する。
呼吸筋・球筋の低下で喀痰喀出・咳嗽力が低下する(正しい記述)
✓ 3. 誤り
閉塞性換気障害をきたす。
呼吸筋力低下による拘束性換気障害であり閉塞性ではない(誤り=正解)
✗ 4. 正しい
発症率は20%以上である。
MG患者の約15〜20%前後にクリーゼが起こるとされる(概ね正しい記述)
✗ 5. 正しい
ステロイドの急激な減量が原因となる。
ステロイド急減量は増悪・クリーゼ誘因となりうる(正しい記述)
ポイント
  • MGクリーゼ=呼吸筋・球麻痺による急性呼吸不全
  • 換気障害は拘束性(呼吸筋力低下)で閉塞性ではない
  • 誘因は感染・手術・ステロイド急減量・薬剤など
比較表
換気障害の型
%肺活量1秒率MGクリーゼ
拘束性低下(<80%)保たれる該当
閉塞性保たれる低下(<70%)非該当
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