学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP53A045

理由で解く 理学療法士

QP53A045 理学療法治療学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問45
問題
外傷性の前頭葉損傷による高次脳機能障害の患者に対する動作指導として適切なのはどれか。
選択肢
1 床からの起き上がりは、起き上がる方向を次々と変えながら練習する。
2 歩行では、股・膝・足関節の運動に同時に注意を払うよう指導する。
3 車椅子操作は、手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導する。
4 動作の手順を間違えた場合は、自分で気付くまで指摘しない。
5 更衣動作では、上衣と下衣を交互に練習する。
解答
正解3(車椅子操作は、手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導する。)
解説

前頭葉損傷では遂行機能・注意・ワーキングメモリが障害される。手順を単純化・一定化し、1つずつ確認しながら段階的に学習させるのが原則。

外傷性前頭葉損傷では、遂行機能障害・注意障害・記憶の分割注意困難・易疲労が生じる。動作指導では、課題を細分化して手順を1つずつ確認し、一定の順序で反復して手続き記憶として定着させる(誤りなし学習・課題単純化)ことが有効である。逆に、方向や課題を次々変える、複数部位に同時に注意を分散させる、上下衣を交互に切り替えるなどは分割注意・切り替えの負荷を高め混乱を招く。誤りを気付くまで放置するのは誤学習を助長するため、その場で適切にフィードバック・修正するのが望ましい。

✗ 1. 誤り
床からの起き上がりは、起き上がる方向を次々と変えながら練習する。
課題を頻繁に切り替えると分割注意・遂行機能の負荷が高く混乱する
✗ 2. 誤り
歩行では、股・膝・足関節の運動に同時に注意を払うよう指導する。
複数部位への同時注意は分割注意障害で困難
✓ 3. 正しい
車椅子操作は、手順を1つずつ確認しながら進めるよう指導する。
課題単純化・段階的学習で最も適切
✗ 4. 誤り
動作の手順を間違えた場合は、自分で気付くまで指摘しない。
誤学習を助長する、その場で修正すべき
✗ 5. 誤り
更衣動作では、上衣と下衣を交互に練習する。
課題の切り替えが多く混乱を招く
ポイント
  • 前頭葉損傷=遂行機能・注意・分割注意障害
  • 課題を単純化し手順を1つずつ確認・反復
  • 誤りは放置せずその場で修正(誤りなし学習)
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