学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP52P088

理由で解く 理学療法士

QP52P088 臨床医学大要

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問88
問題
重症筋無力症について正しいのはどれか。
選択肢
1 起床時に症状が強い。
2 悪性腫瘍の合併が多い。
3 自己免疫性疾患である。
4 女性よりも男性に多い。
5 40歳以前の発症は稀である。
解答
正解3(自己免疫性疾患である。)
解説

重症筋無力症は神経筋接合部のアセチルコリン受容体に対する自己抗体による自己免疫疾患。易疲労性で夕方に症状が増悪(日内変動)し、若年女性・高齢男性の二峰性分布を示す。

重症筋無力症(MG)は、神経筋接合部の後シナプス膜にあるアセチルコリン受容体(AChR)に対する自己抗体が受容体を障害することで神経筋伝達が阻害される自己免疫性疾患である(3が正しい)。反復使用で筋力が低下する易疲労性が特徴で、朝は比較的軽く、活動により夕方に症状が増悪する日内変動を示す。眼瞼下垂・複視などの眼症状が初発しやすい。胸腺腫・胸腺過形成の合併があるが胸腺腫は良性〜低悪性度で、悪性腫瘍合併が多いわけではない(悪性腫瘍随伴はLambert-Eaton筋無力症候群が肺小細胞癌に伴う)。若年女性と高齢男性に多い二峰性で、全体では女性にやや多い。

✗ 1. 誤り
起床時に症状が強い。
反復使用で悪化する易疲労性のため、朝軽く夕方に増悪する
✗ 2. 誤り
悪性腫瘍の合併が多い。
胸腺腫の合併はあるが悪性腫瘍随伴が多いわけではない。悪性腫瘍随伴はLambert-Eaton症候群(小細胞肺癌)
✓ 3. 正しい
自己免疫性疾患である。
抗AChR抗体などによる神経筋接合部の自己免疫疾患
✗ 4. 誤り
女性よりも男性に多い。
全体では女性にやや多い。若年女性・高齢男性の二峰性
✗ 5. 誤り
40歳以前の発症は稀である。
若年女性に発症ピークがあり、40歳以前の発症も多い
ポイント
  • 抗AChR抗体による神経筋接合部の自己免疫疾患
  • 易疲労性・日内変動(夕方増悪)
  • 眼瞼下垂・複視で初発しやすい
  • 胸腺腫・胸腺過形成の合併、二峰性(若年女性・高齢男性)
比較表
重症筋無力症とLambert-Eaton筋無力症候群
項目重症筋無力症Lambert-Eaton症候群
標的抗原AChR(後シナプス)P/Q型Ca2+チャネル(前シナプス)
反復運動疲労で低下一過性に筋力改善
腫瘍随伴胸腺腫小細胞肺癌
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