学習トップ理由で解く 理学療法士第12章 ▸ 一般 / QP52P042

理由で解く 理学療法士

QP52P042 理学療法治療学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問42
問題
Duchenne型筋ジストロフィーについて誤っているのはどれか。
選択肢
1 小学校3〜4年では書字動作は保たれる。
2 小学校高学年ではトイレ動作に介助が必要である。
3 小学校高学年での歩行消失後は四つ這い生活を積極的に指導する。
4 小学校高学年から中学校では美術の時間に補助具の工夫が必要である。
5 中学校から高校ではパソコンの入力装置に工夫が必要である。
解答
正解3(小学校高学年での歩行消失後は四つ這い生活を積極的に指導する。)
解説

DMDは進行性の筋力低下を示し、歩行消失(多くは10歳前後)後に四つ這い生活を積極的に勧めることは脊柱変形や関節拘縮を助長するため不適切。

Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)はジストロフィン欠損によるX連鎖劣性遺伝の進行性筋疾患で、近位筋優位の筋力低下が体幹・下肢から進行する。歩行消失(おおむね小学校高学年~10歳前後)後は、車椅子への移行と側弯(脊柱変形)予防・関節拘縮予防・呼吸機能維持が管理の中心となる。この時期に四つ這い生活を積極的に指導すると、体幹・下肢に無理な負荷がかかり脊柱変形や拘縮、廃用を助長し不適切である。よって選択肢3が誤り。上肢機能は下肢より遅れて低下するため、書字・美術・PC入力などは残存機能に応じた補助具の工夫で活動を維持する。

✗ 1. 正しい
小学校3〜4年では書字動作は保たれる。
近位筋優位で上肢遠位・手指機能は比較的保たれ書字は可能
✗ 2. 正しい
小学校高学年ではトイレ動作に介助が必要である。
下肢・体幹筋力低下で立ち座り・移乗に介助を要する
✓ 3. 誤り
小学校高学年での歩行消失後は四つ這い生活を積極的に指導する。
脊柱変形・拘縮を助長し不適切(誤=正解)
✗ 4. 正しい
小学校高学年から中学校では美術の時間に補助具の工夫が必要である。
上肢近位筋低下に応じ道具・環境の工夫が有用
✗ 5. 正しい
中学校から高校ではパソコンの入力装置に工夫が必要である。
手指・上肢筋力低下に合わせた入力支援が有用
ポイント
  • DMD=ジストロフィン欠損、X連鎖劣性、進行性
  • 歩行消失は10歳前後、以後は側弯・拘縮・呼吸管理が中心
  • 残存上肢機能を補助具で活かし活動維持
比較表
DMDの経過とリハの要点
時期機能・リハの要点
小学校低学年歩行可能、書字など上肢機能保持
小学校高学年歩行消失前後、移乗・トイレに介助、車椅子移行
歩行消失後側弯・拘縮予防、呼吸機能維持(四つ這い強要は不可)
中学~高校上肢機能低下、PC・書字など補助具で活動維持、呼吸ケア
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