学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP52P001

理由で解く 理学療法士

QP52P001 理学療法評価学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午後 問1
問題
健常成人の平地歩行時の下肢筋活動を図に示す。下腿三頭筋の筋活動に相当するのはどれか。
図
選択肢
1
2
3
4
5
解答
正解2(2)
解説

下腿三頭筋は立脚終期の踏み切りで最大活動し遊脚相は無活動=立脚後半に単一ピークを示す②が該当する。

下腿三頭筋(腓腹筋・ヒラメ筋)は立脚中期から下腿の前傾を制動し、立脚終期〜前遊脚期の踏み切り(push-off)で足関節を底屈させて推進力を生む。そのため筋電図では立脚相を通じて活動が漸増し、立脚終期(歩行周期の約40〜50%)で最大となり、足趾離地(約60%)で急速に消失して遊脚相では活動しない。図の5波形のうち、この「立脚後半に単一ピークをもち遊脚相が無活動」という時相に一致するのは②のみである。①と④は立脚初期(荷重応答期)に主ピークをもつ、③と⑤は立脚初期を含む複数ピークを示す点で、いずれも立脚終期を頂点とする下腿三頭筋の活動パターンと異なる。したがって②が正しい。

✗ 1. 誤り
荷重応答期(約7%)に単一ピークを示し立脚後半〜遊脚相はほぼ無活動。立脚終期に最大化する下腿三頭筋の時相ではない
✓ 2. 正しい
立脚相を通じ漸増し立脚終期(約45〜50%)で最大となり足趾離地(約60%)で消失、遊脚相は無活動。踏み切り(push-off)で働く下腿三頭筋の筋活動パターンに一致
✗ 3. 誤り
立脚初期・立脚終期〜前遊脚期(約57%)・遊脚終期にピーク。立脚終期に単一の最大を作る下腿三頭筋とは時相が異なる
✗ 4. 誤り
荷重応答期に最大ピーク後、立脚相を通じ低い持続活動を示し遊脚終期に増大。立脚終期に明瞭な単一ピークを作る下腿三頭筋とは異なる
✗ 5. 誤り
立脚初期に大きなピーク、立脚終期(約57%)に中等度ピーク。立脚相を漸増し終期に最大となる下腿三頭筋の単峰性パターンとは異なる
ポイント
  • 下腿三頭筋=立脚中期〜終期に活動し push-off を担う
  • 前脛骨筋は踵接地直後(衝撃吸収)と遊脚期(足部クリアランス)に活動
  • 筋の活動相を歩行周期に対応づけて読む
比較表
歩行周期における主要下肢筋の活動相
主な活動相役割
前脛骨筋踵接地直後・遊脚期足関節背屈・衝撃吸収・foot clearance
大腿四頭筋立脚初期(荷重応答期)膝屈曲の制動・荷重支持
ハムストリングス遊脚終期〜立脚初期遊脚肢の減速・膝伸展制動
下腿三頭筋立脚中期〜終期下腿前傾の制動・push-off
大殿筋踵接地前後(立脚初期)股関節伸展・体幹安定
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