学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP52A008

理由で解く 理学療法士

QP52A008 理学療法評価学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午前 問8
問題
44歳の女性。関節リウマチ。エックス線写真を図に示す。身の回りのことはできるが、仕事は行えない。この患者のSteinbrockerの分類はどれか。
図
選択肢
1 ステージⅡ、クラスⅡ
2 ステージⅢ、クラスⅢ
3 ステージⅢ、クラスⅣ
4 ステージⅣ、クラスⅢ
5 ステージⅣ、クラスⅣ
解答
正解4(ステージⅣ、クラスⅢ)
解説

Steinbrocker分類はステージ=X線の破壊・強直の有無、クラス=日常生活/就労の可否で決まり、本例は手根骨強直を伴う高度破壊のステージIV、身辺自立だが就労不能のクラスIII。

Steinbrocker分類は「ステージ(X線上の関節破壊の程度)」と「クラス(機能障害度)」の2軸で評価する。ステージは本X線写真で判定する:両手ともMCP関節の高度破壊と亜脱臼、多数の骨びらん、関節裂隙消失に加え、両手根骨が正常輪郭を失って塊状に破壊・癒合した強直(ankylosis)像を認める。線維性・骨性強直を伴う最終段階はステージIVである。クラスは臨床情報で判定する:『身の回りのことはできるが、仕事は行えない』は、身辺処理(セルフケア)は可能だが職業活動が制限される状態でクラスIIIに該当する(クラスIVは寝たきり・車椅子で身辺処理も不能)。したがって本例はステージIV・クラスIIIとなり、選択肢4が正しい。

✗ 1. 誤り
ステージⅡ、クラスⅡ
ステージIIは骨萎縮に軽度の軟骨・骨破壊を伴うが関節変形はない段階。本X線は高度な骨破壊・MCP亜脱臼・手根骨強直を示しIIには相当しない
✗ 2. 誤り
ステージⅢ、クラスⅢ
ステージIIIは軟骨・骨破壊と変形(亜脱臼など)はあるが骨性/線維性強直を欠く段階。本X線は両手根部に強直像がありIIIを超える
✗ 3. 誤り
ステージⅢ、クラスⅣ
ステージIII判定がX線と不一致(強直あり)。加えてクラスIVは寝たきり・車椅子で身辺処理も不能を指し、『身の回りのことはできる』という臨床情報と矛盾
✓ 4. 正しい
ステージⅣ、クラスⅢ
X線で手根骨の破壊・骨性癒合(強直)とMCP関節の高度破壊・亜脱臼を認めステージIV。臨床情報『身の回りのことはできるが仕事は行えない』は身辺自立・就労不能でクラスIII。画像・臨床の両方に整合
✗ 5. 誤り
ステージⅣ、クラスⅣ
ステージIVはX線と一致するが、クラスIVは身辺処理も不能を意味し、『身の回りのことはできる』という記載と矛盾
ポイント
  • ステージ=X線の関節破壊、クラス=機能障害度(別軸)
  • ステージIV=線維性・骨性強直
  • クラスIII=セルフケア可・就労/非日常活動不可
比較表
Steinbrocker クラス分類(機能)
クラス生活自立度
Iほぼ制限なく通常活動可能
II日常活動は可能だが一部制限
III身の回りは可能だが職業・非日常活動は困難
IV寝たきり・車椅子、セルフケアも介助
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