学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP52A003

理由で解く 理学療法士

QP52A003 理学療法評価学

出典:第52回理学療法士国家試験(2017)午前 問3
問題
動脈血ガス分析の結果を表に示す。正しいのはどれか。 pH 7.473、PaCO2 33.4 mmHg、PaO2 60.2 mmHg、HCO3⁻ 22.8 mEq/L
図
選択肢
1 呼吸性アシドーシス
2 代謝性アルカローシス
3 共用基準範囲
4 代謝性アシドーシス
5 呼吸性アルカローシス
解答
正解5(呼吸性アルカローシス)
解説

pH上昇+PaCO2低下+HCO3⁻正常=呼吸性アルカローシス。

動脈血ガスの読み方は、まずpHで酸塩基の傾きを判定する。pH 7.473は基準(7.35〜7.45)を上回るため「アルカローシス」。次に一次原因が呼吸性(PaCO2)か代謝性(HCO3⁻)かを見る。PaCO2 33.4 mmHgは基準(35〜45)より低下しており、CO2は酸性物質なので低下はアルカリ化に働く=pH上昇と方向が一致する。一方HCO3⁻ 22.8 mEq/Lは基準(22〜26)内で変化がなく、代謝性の関与や代償はほぼない。したがってpH上昇の主因はPaCO2低下=呼吸性であり、型は「呼吸性アルカローシス」と判定できる。なおPaO2 60.2 mmHgは低酸素血症を示し、過換気(呼吸数増加)の背景を示唆するが、酸塩基の型分類そのものはpHとPaCO2・HCO3⁻の関係で決まる。

✗ 1. 誤り
呼吸性アシドーシス
pHは7.473とアルカリ側であり、酸性化を示すアシドーシスではない
✗ 2. 誤り
代謝性アルカローシス
アルカローシスではあるがHCO3⁻ 22.8は基準内で上昇しておらず、代謝性ではない
✗ 3. 誤り
共用基準範囲
pH 7.473(>7.45)・PaCO2 33.4(<35)・PaO2 60.2(<80)はいずれも基準範囲外であり正常ではない
✗ 4. 誤り
代謝性アシドーシス
pHがアルカリ側でありアシドーシスに該当しない
✓ 5. 正しい
呼吸性アルカローシス
pH上昇(7.473)+PaCO2低下(33.4)+HCO3⁻ほぼ正常(22.8)で、CO2排出過剰による一次性呼吸性アルカローシスに合致する
ポイント
  • pH>7.45=アルカレミア、PaCO2低下=呼吸性の原因
  • HCO3⁻正常なら代謝性の関与は乏しい
  • PaO2 60.2は低酸素血症(過換気の誘因)
比較表
酸塩基平衡の一次性判定
病態pH一次性変化
呼吸性アシドーシス低下PaCO2 上昇
呼吸性アルカローシス上昇PaCO2 低下
代謝性アシドーシス低下HCO3⁻ 低下
代謝性アルカローシス上昇HCO3⁻ 上昇
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