学習トップ理由で解く 看護師国試第7章 ▸ 状況設定 / Q112A105

理由で解く 看護師国試

Q112A105 小児看護学

出典:第112回看護師国家試験(2023)午前 問105
問題
Aちゃん(2歳、男児)は両親、兄(5歳)の4人家族である。3日前から発熱が続くため、母親と一緒に外来を受診した。診察の結果、川崎病と診断され、個室に入院となり左手背に点滴静脈内留置針が挿入された。入院中は母親が希望し、Aちゃんに付き添っている。Aちゃんにγ-グロブリン療法とアスピリンの内服が開始されることになった。看護師がγ-グロブリン療法の開始のために訪室すると、Aちゃんは不機嫌にぐずって泣いている。
入院4日、Aちゃんは解熱し活気が出てきた。翌日、看護師がAちゃんを観察すると、手指の先端から皮膚が膜のように薄くむけていた。この所見に対する看護師のアセスメントで適切なのはどれか。
選択肢
1 γ-グロブリン療法の副作用(有害事象)である。
2 皮膚のツルゴールが低下している。
3 川崎病の回復期の症状である。
4 皮膚科の受診が必要である。
解答
正解3(川崎病の回復期の症状である。)
解説

解熱後(回復期)に手指の先端から始まる膜様落屑は、川崎病の特徴的な経過であり異常ではない。

川崎病の主要症状の一つである「四肢末端の変化」は、急性期には手足の硬性浮腫と手掌足底・指趾先端の紅斑を呈し、回復期(発症後10日前後、解熱後)には指先の爪と皮膚の移行部から膜のように皮膚がむける膜様落屑がみられる。Aちゃんは解熱して活気が戻っており、手指先端からの膜様落屑は川崎病の自然な回復過程の所見とアセスメントできる。治療の副作用や脱水徴候ではなく、皮膚科受診も不要である。

✗ 1. 誤り
γ-グロブリン療法の副作用(有害事象)である。
γ-グロブリンの主な副作用はアナフィラキシー、発熱、悪寒、無菌性髄膜炎などで、膜様落屑は含まれない
✗ 2. 誤り
皮膚のツルゴールが低下している。
ツルゴール低下は脱水時に皮膚をつまむと戻りが遅くなる所見であり、膜様の皮むけとは別のものである
✓ 3. 正しい
川崎病の回復期の症状である。
解熱後に指先から生じる膜様落屑は川崎病の回復期の特徴的所見であり、適切なアセスメントである
✗ 4. 誤り
皮膚科の受診が必要である。
疾患の自然経過による所見であり、特別な治療や皮膚科受診は不要
ポイント
  • 川崎病の四肢末端の変化:急性期=硬性浮腫・紅斑、回復期=指先の膜様落屑
  • 膜様落屑は解熱後・発症10日前後にみられる回復期のサイン
  • 回復期も冠動脈病変の評価(心エコー)は継続して必要
比較表
川崎病の主要症状(6主要症状)
症状内容
発熱(多くは5日以上持続する)高熱
両側眼球結膜の充血眼脂を伴わない充血
口唇・口腔所見口唇の紅潮・いちご舌・口腔咽頭粘膜のびまん性発赤
不定形発疹BCG接種部位の発赤を含む
四肢末端の変化急性期:硬性浮腫・紅斑/回復期:膜様落屑
非化膿性頸部リンパ節腫脹多くは片側性
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 看護師国試
App Store入手