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理由で解く 看護師国試

Q110P117 在宅看護論

出典:第110回看護師国家試験(2021)午後 問117
問題
Aさん(37歳、男性)は妻(40歳、会社員)と2人暮らし。筋強直性ジストロフィーで週5回の訪問介護を利用していた。1か月前に傾眠傾向が著明となり入院して精査した結果、睡眠時無呼吸に対して夜間のみフェイスマスクを用いた非侵襲的陽圧換気療法が導入された。Aさんは四肢遠位筋に筋萎縮と筋力低下があるが、室内の移動は電動車椅子を操作して自力で行え、食事も準備すれば妻と同じものを摂取できる。退院後、週1回午後に訪問看護が導入されることになった。
退院後1週、訪問看護師はAさんの鼻根部の皮膚に発赤があることに気付いた。訪問看護師の妻への対応で適切なのはどれか。
選択肢
1 「鼻マスクに変更しましょう」
2 「発赤部位は洗わないようにしましょう」
3 「人工呼吸器の装着時間は短くしましょう」
4 「フェイスマスクのベルトは指が2本入る程度に固定しましょう」
解答
正解4(「フェイスマスクのベルトは指が2本入る程度に固定しましょう」)
解説

鼻根部の発赤はマスクによる医療関連機器圧迫損傷であり、ベルトを指が2本入る程度のゆるさに調整して圧迫を軽減することが適切である。

NPPVのフェイスマスクは鼻根部などの骨突出部を持続的に圧迫し、医療関連機器圧迫損傷〈MDRPU〉による発赤や潰瘍を生じやすい。発赤の段階ではまず固定の締めすぎを見直し、ベルトは指が2本入る程度のゆるさに調整して圧迫を軽減することが基本対応となる。マスクの種類変更や装着時間の短縮は治療内容の変更であり看護師が独断で行えず(医師の指示が必要)、発赤部位を洗わないことは清潔保持に反する。必要に応じてクッション材の使用や皮膚観察の継続も行う。

✗ 1. 誤り
「鼻マスクに変更しましょう」
マスク変更は医師の指示が必要で看護師が独断で行えず、鼻マスクでも鼻根部圧迫は起こりうる
✗ 2. 誤り
「発赤部位は洗わないようにしましょう」
皮膚の清潔保持はむしろ必要で、洗わないのは不適切
✗ 3. 誤り
「人工呼吸器の装着時間は短くしましょう」
治療効果を損なう変更で、独断では行えない
✓ 4. 正しい
「フェイスマスクのベルトは指が2本入る程度に固定しましょう」
「フェイスマスクのベルトは指が2本入る程度に固定しましょう」:締めすぎを避け圧迫を軽減する適切な対応
ポイント
  • NPPVマスクは骨突出部の圧迫でMDRPUを生じやすい
  • ベルトは指が2本入る程度のゆるさが目安
  • マスク変更・時間短縮は医師の指示が必要
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