学習トップ理由で解く 看護師国試第9章 ▸ 状況設定 / Q110P111

理由で解く 看護師国試

Q110P111 精神看護学

出典:第110回看護師国家試験(2021)午後 問111
問題
Aさん(32歳、男性)は、仕事上のストレスを抱えていた際に知人から誘われ、覚せい剤を常用するようになり逮捕された。保釈後、薬物依存症の治療を受けることができる精神科病院に入院し、治療プログラムに参加することになった。
入院後1か月、Aさんは「正直に言うと、今も覚せい剤を使いたいという気持ちがある。もし誘いがあったら、使いたい気持ちを抑えきれないだろう」と悩みを打ち明けた。Aさんの状態のアセスメントとして適切なのはどれか。
選択肢
1 否認
2 共依存
3 身体依存
4 精神依存
5 離脱症状
解答
正解4(精神依存)
解説

『使いたい気持ちを抑えきれない』という強い渇望(薬物への欲求)は精神依存である。

精神依存とは、薬物を求める強い欲求(渇望)や強迫的な使用欲求が生じる状態で、Aさんの『今も使いたい、誘いがあれば抑えきれない』という訴えはまさに渇望を示し精神依存に該当する。身体依存は薬物中断で退薬(離脱)症状が出現し、それを避けるために使用を続ける状態を指し、覚せい剤は身体依存や明確な離脱症状は比較的乏しく精神依存が強いのが特徴である。否認は依存の事実を認めない状態だが、Aさんはむしろ渇望を正直に打ち明けており否認ではない。共依存は本人ではなく周囲との関係性の問題で、離脱症状は退薬時の身体・精神症状であり、いずれも本事例には当てはまらない。

✗ 1. 誤り
否認
依存の事実を認めない状態だが、Aさんは渇望を正直に自覚し打ち明けており該当しない
✗ 2. 誤り
共依存
本人の依存を支え続ける周囲との関係性の問題であり、本人の渇望とは異なる
✗ 3. 誤り
身体依存
中断で離脱症状が出る状態。Aさんの訴えは離脱症状ではなく渇望であり該当しない
✓ 4. 正しい
精神依存
薬物への強い渇望・使用欲求を指し、『抑えきれない』という訴えに合致
✗ 5. 誤り
離脱症状
薬物中断時に生じる身体・精神症状で、渇望そのものを指す語ではない
ポイント
  • 精神依存=薬物への渇望・強迫的使用欲求
  • 身体依存=中断で離脱(退薬)症状が出現する状態
  • 覚せい剤は精神依存が強く身体依存・離脱症状は比較的乏しい
比較表
依存の分類
用語特徴
精神依存薬物への強い渇望・使用欲求(今回のAさん)
身体依存中断で離脱症状が出現し、それを避けて使用を続ける
離脱症状薬物中断・減量時に生じる身体・精神症状
共依存本人ではなく周囲との相互依存的な関係性の問題
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 看護師国試
App Store入手