
この図の解説
この図は腹腔内臓を前方から取り除き、後腹壁に張りついた臓器を露出させた断面像。中央でC字形に曲がる十二指腸が膵頭を抱え込み、その膵臓が左方へ横走し左腎の前を越えて脾臓側へ延びる配置に注目したい。左右には楕円形の右腎・左腎、その上端にちょこんと乗るのが副腎で、いずれも後腹壁に埋まっている。これら十二指腸・膵臓・腎臓・副腎は前面だけが腹膜におおわれる、あるいは脂肪に包まれて後腹壁に接着しており、まとめて腹膜後臓器と呼ぶ。胃・空腸・回腸のように間膜でぶら下がり自由に動く腹膜内臓器とは対照的で、後腹壁に固定されて移動性に乏しいのが共通の特徴になる。図の下部を縦走する赤・青の太い管は腹大動脈と下大静脈で、これらや尿管も腹膜後に位置する。
学習の要点
- 腹膜後臓器の代表4つは十二指腸・膵臓・腎臓・副腎で、後腹壁に接着して移動性に乏しい。
- 覚え方のコツ: まず「十二指腸・膵臓・腎臓・副腎」の4つを確実に。腹大動脈・下大静脈・尿管を足すと7つになり覚えにくいので、4つ→7つの順で増やす。
- 関連知識: 上行結腸・下行結腸も前面だけが腹膜におおわれ後腹壁に半ば埋まる。一方で横行結腸・S状結腸は腸間膜をもち移動性がある。
- よくある間違い: 膵臓や十二指腸を腹膜内臓器と取り違える。胃と接するため腹腔内にありそうだが、後腹壁に固定された腹膜後臓器。
- 臨床応用: 腹膜後臓器は背側からのアプローチや後腹膜の炎症・出血の広がりに関わり、腎・副腎・膵の位置把握は触診や病態理解の土台になる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
腎臓・副腎は( )に包まれて後腹壁に埋まっており、腹膜との関係は薄い。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 脂肪
十二指腸・膵臓・上行結腸・下行結腸は、( )のみが腹膜におおわれ、後面は後腹壁に張りつく。空欄に入る語を答えよ。
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答え: 前面
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。