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理由で解く 看護師国試

Q110A116 在宅看護論

出典:第110回看護師国家試験(2021)午前 問116
問題
Aさん(78歳、男性)は、妻(70歳)と2人暮らしである。脳血管障害後遺症による右片麻痺があり、車椅子への移乗は部分介助、要介護2である。排泄はポータブルトイレを利用している。Aさんと妻はなるべく家で過ごしたいと考え、自宅での介護はすべて妻が行っている。長女(会社員)が県内に在住しているがAさんの介護はしていない。訪問看護を週1回利用するのみで、他のサービスは利用していない。最近、妻の腰痛が悪化し、妻から訪問看護師に「主治医から介護の負担を軽減するように言われました。でも夫は家から出たくないし、私も夫をどこかに預けるのは不安です。どうしたらよいでしょうか」と相談があった。
サービス導入後1か月。今朝、妻から訪問看護師に「夫の身体が震えています。よだれを垂らして、目が合わないです」と連絡があった。訪問看護師が訪問すると、Aさんの震えは止まっており、Aさん自身は「何が起きていたのか覚えていない」と言う。訪問時の体温36.0℃、呼吸数18/分、脈拍82/分、血圧130/62mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%(room air)であった。妻によると、2日間排便がなく、尿量1,500mL/日、尿の性状は黄色透明とのことだった。妻からの連絡時にAさんに起きていたと考えられる状態はどれか。
選択肢
1 感染
2 脱水
3 便秘
4 けいれん
解答
正解4(けいれん)
解説

身体の震え・流涎・意識消失(目が合わない)とその後の発作後健忘は、けいれん発作の典型像。脳血管障害後遺症は症候性てんかんの原因となる。

「身体が震える」「よだれを垂らす(流涎)」「目が合わない(意識障害)」という発作時の状態と、消失後に「何が起きていたか覚えていない」という発作後健忘は、けいれん発作の典型的な経過である。Aさんは脳血管障害後遺症があり、脳の器質的病変は症候性てんかん(けいれん発作)の原因となる。訪問時のバイタルサインは体温・SpO2ともに正常で感染や低酸素を示す所見はなく、尿量1,500mL・黄色透明で脱水も否定的。2日間排便がないが便秘は震えや意識消失・健忘を説明できない。

✗ 1. 誤り
感染
体温36.0℃と平熱で発熱・感染徴候がなく、震えや健忘も説明できない
✗ 2. 誤り
脱水
尿量1,500mL/日・黄色透明で尿量減少や濃縮がなく脱水を示す所見はない
✗ 3. 誤り
便秘
2日間排便はないが、震え・流涎・意識消失・健忘という発作症状を説明できない
✓ 4. 正しい
けいれん
震え・流涎・意識障害と発作後健忘というけいれん発作の典型経過に合致し、脳血管障害後遺症が背景にある
ポイント
  • けいれん発作=ぴくつき・流涎・意識障害+発作後健忘
  • 脳血管障害後遺症は症候性てんかんの原因となる
  • バイタル・尿所見から感染・脱水を除外して判断する
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