学習トップ理由で解く 看護師国試第6章 ▸ 一般 / Q108P081

理由で解く 看護師国試

Q108P081 老年看護学

出典:第108回看護師国家試験(2019)午後 問81
問題
Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症の患者にみられる実行機能障害はどれか。
選択肢
1 シャツを前後反対に着る。
2 調理の手順がわからなくなる。
3 物音がすると食事を中断する。
4 鏡に映った自分の姿に話しかける。
5 歯ブラシで髪の毛をとかそうとする。
解答
正解2(調理の手順がわからなくなる。)
解説

実行機能障害とは、目標に向けて計画を立て、順序立てて段取りよく物事を遂行する能力の障害。調理のように手順を組み立てる作業ができなくなるのが典型例。

実行機能(遂行機能)とは、計画立案・順序づけ・段取り・修正といった一連の目標達成能力を指す。調理は「材料を準備し、順番に手順を進める」という段取りが必要で、この手順がわからなくなるのは実行機能障害の代表的な現れである。シャツを前後反対に着るのは着衣失行、物音で食事が中断するのは注意(集中)の障害、鏡の自分に話しかけるのは鏡徴候(失認)、歯ブラシで髪をとかすのは道具の使用に関する失行・失認であり、それぞれ実行機能障害とは異なる症状である。

✗ 1. 誤り
シャツを前後反対に着る。
着衣失行(失行)に相当する
✓ 2. 正しい
調理の手順がわからなくなる。
計画・段取りの障害=実行機能障害の典型
✗ 3. 誤り
物音がすると食事を中断する。
注意(集中)の障害
✗ 4. 誤り
鏡に映った自分の姿に話しかける。
鏡徴候(自己像失認)
✗ 5. 誤り
歯ブラシで髪の毛をとかそうとする。
道具使用の失行・失認
ポイント
  • 実行機能障害=計画・順序立て・段取りの障害
  • 調理・買い物・金銭管理など複数手順の作業ができなくなる
  • 失行・失認・注意障害と区別して覚える
比較表
認知症の高次脳機能障害の区別
症状内容・具体例
実行機能障害計画・段取りができない(例:調理の手順が分からない)
失行運動可能でも目的動作ができない(例:着衣失行)
失認対象を正しく認識できない(例:鏡徴候)
注意障害集中の持続困難(例:物音で作業が中断)
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