学習トップ / 理由で解く 看護師国試 / 第8章 ▸ 状況設定 / Q108A110
理由で解く 看護師国試
※本問は複数正答(厚生労働省が複数の選択肢を正解と認定)。選択肢 3/4 のいずれを選んでも正解。
乳汁のうっ滞を背景に乳房全体が硬く、熱感・発赤・痛みと37.9°Cの発熱を伴う。炎症所見を重くみればうっ滞性乳腺炎、乳汁が急に増える産褥3日という時期を重くみれば乳房緊満とも読め、どちらも否定できない。
産褥3日は乳汁が移行乳へと増える時期で、乳房が全体に硬く、熱感・発赤・痛みという局所の炎症所見に37.9°Cの発熱を伴っている。乳汁のうっ滞に炎症徴候が加わった状態としてうっ滞性乳腺炎が考えられる。一方、乳汁産生が急に増えて乳房全体が張る乳房緊満でも硬さ・熱感・痛みと軽度の発熱は生じうるうえ、体温も38°Cに届いておらず、緊満の範囲としても説明できる。乳房緊満とうっ滞性乳腺炎は乳汁うっ滞を土台とする連続した病態で、この所見だけではどちらとも決めきれない。子宮底は臍下3横指で硬く、悪露も血性少量で子宮復古は良好であり、子宮復古不全は否定的である。産褥熱は分娩に関連した性器(産道)の感染による発熱をさし、乳房の局所炎症所見が主体の本例には該当しない。いずれにせよ授乳や搾乳で乳汁のうっ滞を解消し、発熱が続くとき、38°C以上に上がるとき、悪寒を伴うときは医師に報告して相談する。
| 項目 | 乳房緊満 | 乳腺炎 |
|---|---|---|
| 時期 | 産褥2〜4日ごろ | 乳汁うっ滞に続いて発症 |
| 発赤 | 乏しい〜軽度 | あり |
| 発熱 | 通常なし〜軽度 | 38°C前後の発熱を伴うことが多い |
| 痛み | 緊満・張り | 熱感を伴う疼痛 |
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