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理由で解く 看護師国試

Q108A108 母性看護学

出典:第108回看護師国家試験(2019)午前 問108
問題
Aさん(34歳、初産婦)は、夫(37歳、会社員)と2人暮らし。事務の仕事をしている。身長157cm、非妊時体重54kg。妊娠24週4日の妊婦健康診査時の体重58kgで4週前から1.5kg増加している。血圧128/88mmHg。尿蛋白(案)、尿糖(安)。浮腫(案)。Hb10g/dL、Ht30%。子宮底長22.5cm、腹囲84cm。胎児推定体重700g。非妊時より白色の腟分泌物は多いが、搔痒感はない。
Aさんは夫に付き添われ、妊娠35週4日に妊婦健康診査を受けた。体重62kg、血圧126/76mmHg。尿蛋白(−)、尿糖(−)。浮腫(±)。子宮底長30cm、腹囲88cm。Aさんは看護師に「膝の裏の血管が膨らんで、青く浮き出てきました。夕方になると足がだるくなり、夕食の準備のため立っているとつらくなります」と言う。Aさんへの指導で適切なのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 「水分を控えましょう」
2 「体重を減らしましょう」
3 「ガードルを着用しましょう」
4 「弾性ストッキングを着用しましょう」
5 「寝るときは足を高くして横になりましょう」
解答
正解4(「弾性ストッキングを着用しましょう」)、5(「寝るときは足を高くして横になりましょう」)
解説

妊娠後期の下肢静脈瘤・浮腫は増大した子宮による静脈還流の停滞が原因で、弾性ストッキングによる圧迫と就寝時の下肢挙上で静脈還流を促すことが適切な指導。

妊娠後期は増大した子宮が下大静脈・骨盤内静脈を圧迫し、下肢の静脈還流が滞って静脈瘤や浮腫、だるさを生じる。対処は静脈還流を助けることで、弾性ストッキングは末梢から適度に圧迫して還流を促し(選択肢4)、就寝時に足を高くする体位も還流を促進する(選択肢5)。一方、妊娠中の水分制限は循環血液量の維持を妨げ推奨されない(選択肢1)。浮腫は水分貯留であり単純な減量の対象ではなく、妊娠後期に体重を減らす指導は胎児発育の面でも不適切(選択肢2)。ガードルは腹部・鼠径部を圧迫して静脈還流をかえって妨げるため適さない(選択肢3)。

✗ 1. 誤り
「水分を控えましょう」
妊娠中の水分制限は循環血液量維持を妨げ推奨されず、浮腫の対処にもならない
✗ 2. 誤り
「体重を減らしましょう」
浮腫は水分貯留であり減量対象ではなく、妊娠後期の減量指導は不適切
✗ 3. 誤り
「ガードルを着用しましょう」
腹部・鼠径部を圧迫し静脈還流をかえって妨げるため適さない
✓ 4. 正しい
「弾性ストッキングを着用しましょう」
末梢から圧迫し下肢の静脈還流を促し、静脈瘤・浮腫に有効
✓ 5. 正しい
「寝るときは足を高くして横になりましょう」
下肢挙上で静脈還流が促され、だるさ・浮腫を軽減する
ポイント
  • 妊娠後期の下肢静脈瘤・浮腫は静脈還流停滞が原因
  • 弾性ストッキング+下肢挙上で還流促進
  • 水分制限・減量・ガードルは不適切
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